とうとうこの分野に手を出してしまった。
植物好きの男子が行き着く先と言えば、コーデックスとも呼ばれる塊根植物でしょう。
丸っと太った幹から枝を出す姿は、大変カッコいいですよね。自分も多分に漏れずこのコーデックスに魅了された一人ではありますが、価格も高価なのでなかなか手を出せずにいました。
だいたい大きな株は、日本で育てられたというよりは、マダガスカルといった生息地で採取されて、輸入されてきたものがメインになります。
その輸入株にとうとう手を出してしまいました。しかも輸入されたまんまの根が無い状態のもの。いわゆるベアルート株です。
今回は、購入した輸入株(ベアルート株)をご紹介。タイトルにもあるように、万物想とグラキリスを購入しました。ベアルート株について解説したあとで、購入した株を紹介します。
輸入株(ベアルート株)とは?
海外から輸入されてくる植物のこと。パキポディウムなんかだと、マダガスカルから輸入されてきます。日本とマダガスカルだと気候が大きく違いますから、現地で生育したものと日本国内で育てられたものは、どうしてもフォルムなどが違ってきてしまいます。やはり現地の姿はカッコいいですから、輸入して日本に持ってくる訳です。輸入株は「現地球」とも呼ばれたりします。
輸入する時に一つ問題が。生態系に影響がないように、現地の土を国内に入れることができません。土を落とすべく、根をすべて切り取られた状態で輸入されてきます。根が切られた株のことを「ベアルート株」と言います。
根がないと、植物は育つことができません。なので、輸入された株はまず根を出させる作業が必要になります。根がない状態で国内で流通する際には、「未発根株」と呼ばれることもあります。
ちなみに日本で種から育てられたものは、実生株と言います。生まれた時から日本なので、日本の気候に適応しています。輸入した現地球より育てやすいですが、大きな株は少ないです。小さなうちから大きく育てる楽しみはありますが、成長の遅い塊根植物ですから、大きくなるまでかなりの時間を要します。
発根させる作業が必要
上で書いたように、ベアルート株は根がない状態で輸入されてきます。塊根植物の場合、水分を自分の体に溜め込んでいるので、しばらくは根から水分を吸収できなくても生きていられます。だから根を切った状態で輸入できるのですね。
とはいってもそのままだといずれ枯れてしまいますので、根を出させて水分を吸収できるようにしなければなりません。この根を出させることを「発根管理」と言います。
この「発根管理」。正解が無いんですよね。一応根をカットしてオキシベロンの水溶液に浸けるという王道の方法があります。みんなやっていますが、本当にそれがいいのかは手探り状態です。ネットで情報収集すると、色々とやり方が出てきますので、自分で発根方法を取捨選択して実践していきましょう。
そして、この発根管理は100%ではありません。結局根が出ずに、そのまま枯れてしまうこともあります。株の状態、気温、湿度などなど、様々な要素が影響します。まさに運によるところも大きいのです。結構高価なベアルート株。発根するかどうかは一か八かです。
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では開封を。今回購入した株をご紹介します。
では、今回購入した株を開封しながら紹介しましょう。
ヤフオクで、計3株。こんなに買うつもりはなかったのですが、落札してしまいました。まあいいものが安く買えたのでOKでしょう。
3株のうち2株は同じ出品者さんからの購入でしたので、それらは同梱していただきました。よって、届いた箱は2箱です。
まず小さい方の箱から開封しましょう。新聞紙で厳重に包まれています。
なんか見えてきました。
なんじゃこりゃ?そう、万物想です。チレコドン・レティキュラータス。この「万物想」という和名。カッコしいですよね。
花の咲いたあとである花柄がずっと残るのが特徴。しまいには下の写真のように、アフロみたいに花柄が絡み合います。面白いですよね。
それでは、大きい方の箱を開封。こちらも新聞で厳重に包まれています。我が家はネットでニュースを見るので新聞を取っていないのですが、こんな時便利ですよね。
まず一つ目。新聞を慎重に外します。
出てきました!パキポディウム・グラキリスです。グラキリスは実生の小さいものを複数育てていますが、これぞグラキリスというフォルムの株が欲しくてたまりませんでした。
なんと花芽が上がっています。しかし、これから根を出させるのに、花に体力を奪われてはいけません。残念ではありますが、切り落とすことにします。
そしてもう一株。実はこれもグラキリス。これも現地球で、発根済みだろうという商品でした。なので、もしかしたらまだ未発根かもしれません。思ったより安く購入できました。
鉢を覆っていたティッシュを外します。まん丸としたフォルムが可愛いですよね。
まとめ
とうとう輸入株に手を出しました。しかも一足飛びにベアルート株を。果たしてうまく発根させることはできるのでしょうか。
ただ、ネットで探すと色々な方法がアップされています。その中から自分が納得できる方法を選んで実践してみます。
根が出るかどうか不安ではありますが、これって結構楽しい作業であることが分かりました。この発根管理を趣味としてもいいと思えるくらい。グラキリスを所有して愛でるというより、根を出させることが目的になりそうです。色々情報を集めて、試行錯誤するのが楽しいですね。
他の植物を発根させてみたくなりそうです。今後の記事では、発根管理のための作業の様子をご紹介します。
パキポディウム・グラキリスの発根管理
グラキリスの発根管理記事です。まずは根周りの処理を。
発根管理中の様子も記事にしました。
で、発根した?結果はこちら。
万物想(チレコドン・レティキュラータス)の発根管理
こちらは万物想の発根管理。まず根周り処理の様子を。
経過報告記事です。
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