実はもう一つ万物想の未発根株が。
11月に購入。これから段々と寒くなる時期で、まもなく室内への取り込みといったタイミング。
今までの未発根株は、ベランダの環境の良い場所に置くことで、それほど難しくなく発根させることができました。だいたいの株が9月ごろより発根管理を開始しており、気候が非常に適していたのです。グラキリスの記事ですが、詳しくはこちらをどうぞ。
そして、11月からスタートしたこの万物想。気温が下がるので、これまでのように好条件で発根管理をすることができません。始めから室内で行います。これまで成功してきたベランダではありません。
果たして発根させるかことはできたのでしょうか。
万物想(チレコドン・レティキュラータス)の発根管理を開始
11月の中旬ごろに3つ目の万物想を購入しました。もちろん未発根株です。ベアルート株や現地球なんて言い方もしますね。
今回はちょっと実験的なことをやってみようと考えました。それは、オキシベロンに浸けないこと。オキシベロン抜きで発根管理をやってみます。そして、ベランダではなく、室内で発根管理を行います。無事に発根させることができるのでしょうか。
万物想はこんな感じ。やっぱり万物想ってカッコいいですよね。
根周りの様子。一本だけ切ってみました。健康そうですね。
花が咲こうとしています。花が咲くとやっかいです。体力を開花に奪われてしまうからです。そしてもう一つ問題が、、、。後で解説します。
オキシベロンには浸けませんが、ハケでルートンは塗っておきました。つまり、ルートンだけで発根するかどうか。
植えたのはこちらのプラ鉢。水はけを良くするために、ドリルで穴を追加で開けました。もちろん右の鉢です。これだけ開けたらOKでしょう。そのまま土を入れたら穴から抜けてしまいますので、鉢底石を敷き詰めます。
植え込み完了しました。鉢に植えるとサマになりますね。カッコいいです。無事発根してもらいたいものです。
まずは霧吹きで水やり。まだ本格的にはあげません。ここでたくさんあげてしまうと、せっかく塗ったルートンが流れて意味ないような気がして。株の周りを湿らせる程度で。
しかし、すでに季節は晩秋。もう2週間もしたら12月。冬です。すでに最低気温は10度を下回っています。もう少し気温が高ければ、外で管理したかったところ。
外では管理せずに、初めから屋内で管理することにします。
置き場所はリビングの南向きベランダの窓際。冬の間は日光が入ってきます。後ろからサーキュレーターで風をあてます。植物には水と日光のほか、空気の循環も重要です。それは二酸化炭素を供給するのが目的です。
植え込み後の管理方法。なかなか葉が出てこない。
鉢に植え込みをしてからは、水やりなどの管理を行います。実践した方法をご紹介。まあ方法なんて言っても、大したことはやっていませんが。
植え込み後の管理方法と環境について
植え込み後は、このような方法で管理しました。
・水やりは週に1回程度。鉢が軽くなっていたら。
・メネデールの水溶液と普通の水を交互に。
・室内はエアコンがついており、10〜25度の室温。
・マンションなので、エアコンがついていない深夜や明け方でも10度以上の室温。
・常にサーキュレーターで風を送る(首振りで)
基本的には上で紹介した窓際の棚に置いておくだけ。温室で加温したり、湿度を調節したりなんてことは一切していません。あえてやったとしたら、サーキュレーターで風を当てるくらい。
鉢を持って軽くなっていたら、水をあげます。やり過ぎは厳禁。成長期は鉢底から水が流れるくらい水をあげますが、根がない状態でたくさん水をあげるのは危険です。根腐れのリスクが。しかも室内なので、より一層リスクが高そうです。土の表面を湿らす程度にちょろっと水を与えました。量で言えば、50〜100cc程度でしょうか。
まず1月ごろの様子。うーん変化が見られません。季節的に葉が生えても良さそうですが、家にやって来た時の姿のままです。
そして春の兆しが見え始めた3月の中旬。植え込みから4ヶ月を経過してもまだ葉が出てきません。
最近暖かくなってきたので、ベランダでの管理へ切り替えることに。結局室内で管理している間に葉が出ることはありませんでした。
これはもう無理?枯れた?しかし、幹はまだ緑色ですし、腐ってきた感じもありません。しっかりと硬いままです。生きてはいる模様。
もしかして休眠中?
葉が出てこない原因は?
万物想がまだしっかりと生きているとして、葉が出てこない原因は?
そう言えば、購入時には花が咲こうとしていました。万物想の花が咲くのは、休眠に入る前。春の終わりごろです。しかしそれは自生地である南半球の話。北半球の日本だと晩秋にあたります。
つまり、休眠期前に花を咲かせようとしたタイミングで、無理やり引っこ抜かれて日本へと送られてきた万物想。ちょうど葉を落として休眠に入るサイクルであったのです。
さらに、いきなり室内で管理したのも原因かも。室内は暖房がついているので、外に比べると当然暖かいです。しかも南向きの窓際であり、直射日光が入ってきます。日中は真夏のような温度になっていた可能性があります。しかも機密性の良いマンション。夜もあまり室温が落ちません。つまり、夏だと思ってそのまま休眠したのかもしれません。
発根状況をチェックしてみた。
株の状態を外から見る限り、発根していない雰囲気が漂っています。なんか望み薄ですね。とは言え、ただ休眠期に入っていただけなら、生命維持の必要性から根を伸ばしている可能性も。一縷の望みにかけて、そっと覗いてみましょう。
株をしっかり持って、鉢の中の土を除いていきます。もしかしたら根があるかも。傷つけないよう慎重に土を掻き出します。
結構深めに植えていたので、なかなか根の周りが出てきません。
ある程度まで土を除くと、ゴソッと株が抜けました。根がしっかり張っていたら、そんな簡単には抜けないはず。
、、、
、、、
おっ!白いものが!なんと根が生えています。
これは嬉しいですね。
しかし、かなり短くてわずかな根っこです。早く埋め戻さないと枯れてしまいそう。
植え込みから4ヶ月も経過しているのに、その割にはかなり少ない印象です。急いで鉢に戻しました。
どうして根が少なかった?その理由を考える。
根は生えてはいましたが、育てている期間の割にはかなり少ない根。どうしてこんなに少ないのでしょう。その理由を考えてみました。
一つ考えられるのが、休眠期であったということ。冬型の塊根植物は暑い夏が休眠期。休眠期には葉を落として成長を止めます。その間は水をほとんど必要としません。不用意に水やりしてしまうと、根腐れの原因となってしまいます。
タイミング的にその休眠期に入っていたとしたら、根が短い理由が想像できます。つまりそもそも水をあまり必要としないので、たくさんの水分を吸収する必要がありません。発根管理中に水分を少なめにしたら、水分を求めて根を伸ばすなんてことも言われており、逆に水分をあまり必要としないからこそ根を伸ばす必要が無かった、ということが考えられます。
そもそも葉が出てないので、ほぼ蒸散していないはずです。蒸散とは葉から水蒸気を放出すること。そうした意味からも、水をほとんど必要としていなかったのでしょう。
まとめ
3つも買ってしまった万物想。すべて未発根株です。最初の2つはすでに発根に成功したことを記事で報告しました。9月ごろの気候の良い時期に開始したので、結構簡単に発根させることができました。
そしてこの3つ目。11月中旬のこれから冬に差し掛かるというタイミングで開始しました。これまで成功してきた二つの万物想とは条件が大きく違います。なので、無事に発根するのかどうか不安がありました。
その不安が的中。発根管理を始めてから、株はうんともすんともいいません。まったく変化が見られませんでした。もしかしたら、そのまま枯れてしまう?そんな不安を払拭するために、発根しているかチェックしてみたのでした。
まさかのまさかで発根していました。しかし、かなり少ない根っこ。
購入時に花が咲きそうであったことから、タイミング的に休眠期に入ってのであり、だからこそ葉も出ないし、根っこも少なかったのだろうと考察してみました。
3月中旬から外のベランダで管理をしてみることに。これをきっかけに葉が生えてきたら嬉しいですね。
続きです。
以前発根管理を紹介した万物想です。