8月初旬に納車され、早一ヶ月が過ぎました。お盆の時期を挟んであちこち行ってきましたので、一ヶ月で2,000km以上走行しました。結構走ったんですね。
2,000km走ると、ランドクルーザープラドのいい面や悪い面が見えてきましたので、ここで初めてのレヴューをしたいと思います。
果たして、いいクルマなのでしょうか。買って良かったのでしょうか。まず、プラドの良いと思った点をあげていき、そして良くないと感じた点もあげて説明します。最後に走行2,000km時点の総評を書いていきたいと思います。
良いと感じた点
2,000km走って実感したこのクルマの良い点です。8点あげています。
運転が楽しい
運転の楽しいクルマって、車高が低くて、足回りも固められており、レスポンスが良いクルマであると考えていました。つまりスポーツカーですね。同じトヨタなら、86のような車です。ランドクルーザープラドってその対極に位置するような車であり、上記の定義からすると運転が楽しい車ではないはずです。
これまでは、ランサーエボリューション、ミニクラブマンと乗り継いできており、まさしく運転が楽しい車に該当する車でした。
そんな考えもありましたので、運転の楽しさという点ではあまり期待していませんでしたが、実際に乗ってみるそうした観念が覆されました。なんだか楽しいのです。
足回りは柔らかくフワフワした感じなので、コーナーでは大きくロールします。アクセルを踏んでも車体が重たいので、キビキビ走りません。
ただ、そんな大きなクルマを扱っている感じが楽しいのです。アクセルを踏み込むと、2tを超える重量級の車体を加速させるため、ディーゼルエンジンが唸りをあげます。そのブォーンという音にもなんだかワクワクするんですよね。
高いアイポイントも関係しているのでしょうか。とにかく運転席が高い位置にありますので、見晴らしもいいです。
購入を検討している時には、同じくSUVであるRAV4も試乗しました。RAV4は乗りやすくてとても良かったのですが、あくまでも普通のクルマであるという印象を持ちました。普通とはちょっと違う、クロカン的な乗り味であるプラドの方が楽しいと感じた次第です。
道具として扱う楽しさ
スポーツカーってその車を使って楽しむことが目的のものですが、SUVすなわちスポーツユーティリティービークルって、「スポーツ」とつきますがそれを使ってスポーツする訳ではありません。スポーツをするのに使い勝手の良い車という意味であり、まさしくそうした使い方をする楽しみもあります。
代表的なのがキャンプや釣りですね。キャンプ道具を積むために屋根にキャリアを乗せたり、ボートを牽引されている方もいます。あくまでも別の趣味のための道具としての使い方であり、そんな車の使い方ってカッコいいですよね。
とにかく、キャンプ場でテントの横に止まっていると、それが映えるんですよね。アウトドアによく似合うクルマです。
長距離が楽
長距離の走行も結構楽です。高速道路の登り坂などちょっともたつくなという場面がありますが、そんなに苦になりません。トルクが大きいですし。大きく重たい車なので、高速道路をゆったりと走るのに適していると思います。ずっと安定してのんびり走行できます。
レーダークルーズコントロールも標準装備なので、アクセルを踏む必要もありませんね。
カッコいい外観
とにかくエクステリアがカッコいいですよね。このクルマを選択した理由の一つでもあります。街中でもカッコいいのですが、やはり上でも書いたようにキャンプ場で映えるんですよね。この外観だけでも所有する喜びを満たしてくれます。
広い荷室、広い室内
車体のサイズが大きいので、それに伴い座席スペースや荷室容量が大きいです。以前は苦労したキャンプ道具の積み込みも、一式すべて荷室に収まります。
荷室の容量は、うちの車は5人乗りなので621Lです。かなり広いですよね。ちなみに7人乗りだと3列目を収めるスペースの関係から少し小さくなって553Lです。床面が高くなります。
荷室の扉は縦ではなく、横開きです。賛否両論ありますが、個人的には横開きでも不満を感じたことはありませんでした。
思ったより燃費がいい
車に表示される燃費計では、2,000kmの平均が11.5kmほどを示しています。高速道路や郊外の道路を走行しましたし、普段の買い物で都市部も走行しました。納車直後は嬉しくて意味もなく近所をぐるっと回ったりもしました。11.5kmだと結構いいですよね。しかも燃料は軽油なので経済的です。
郊外の道を走ったらすると、たいてい12kmを超えたりします。高速道路だと14〜15kmになったこともあります。
ただし高速の場合、中国自動車道と山陽自動車道で燃費が全然異なります。中国山地を走る中国道はアップダウンが多く燃費が悪くなります。11km行くかどうかです。平坦の多い山陽道だと15km程度になったこともあります。重量が重いので、登りがあるとかなり燃費に影響するようです。
意外と小回りがきく
タイヤの切角が大きいのか、車体の大きさの割には小回りがききます。車庫入れも楽です。
コンビニから片側2車線の道路に出るときなど、隣の車線まではみ出すことなく、容易に道路へと発進することができます。
車両保険が安かった
盗難が多いと聞いていたので、車両保険がかなり上がってしまうのではないかと心配していました。
ところが実際に見積りを取ってみると、前車であるミニクラブマンの方が等級が上で、車両保険料が高かったのです。プラドが6等級、ミニが7等級でした。
車両保険は思ったより安かったです。しかし、逆に対人対物の基礎的な部分は保険料が上がってしまいました。
良くないと感じた点
良いと感じた点をあげてきました。なにより運転の楽しさが良かったですね。ではここは良くないなーと感じたポイントはなんでしょうか。
デカい
デカいですね。実は一般的な道路を運転する限りにおいては、車体の大きさをあまり感じることはありません。むしろ運転しやすいですね。
やはりスーパーの駐車場や、狭い山道などでのすれ違いの際に、横幅の大きさを実感します。
スーパーの駐車場では、店舗入り口近くは車が多いので、少し離れた空いたスペースにとめたりします。あまり隣の車と近づくと、ドアパンチされるかもしれませんし、逆に子供の乗り降りの際にしてしまうかもしれません。気を使ってしまうポイントですね。
ふわふわした乗り心地
個人的には硬めの足回りが好みなので、ぶよんぶよんした乗り味はあまり好みではありません。これはこれで楽しいということは分かったのですが。
足が柔らかい=乗り心地が良いではないと考えています。あまり柔らかいとコーナーで大きくロールしますし、ブレーキを少し強く踏むと大きくノーズがダイブします。酔ってしまいますね。適度な硬さがある方が、乗り心地がいいでしょう。
まあ、試乗した時よりは、しっかり目に感じています。まだショックアブソーバーが新しいからかもしれません。運転の仕方を含めて慣れるしかありませんね。
ブレーキが甘め
重い車体なのでそれだけ制動距離も長くなります。信号待ちで普通の車の感覚でブレーキを踏むと、アレアレ?という感じで前車との距離が縮まります。踏み込むと、グワンとノーズがダイブします。
もう少し、効きのいいブレーキであればと思います。
もっさりとした感じ
2トンを超える重量級の車体。キビキビ走れる訳がありません。トルクのあるディーゼルエンジンを選択しましたが、出だしはどうしてももっさり感が否めません。ガソリンだともっともっさりのようです。
マイナーチェンジ後は、馬力だけではなくトルクも上がっています。どんなものなのか一度乗ってみたいですね。
まあ、ゆっくり安全運転する癖がついて、逆にいいことなのかもしれません。確かに他のクルマと違って、おおらかな気持ちで乗ることができます。
子供の乗り降りが大変そう
車に乗るというより、よじ登ると表現したした方がいいかもしれません。座面が自分の背丈より高い位置にあります。頑張って登っていますが、ずるっと落ちてこないか冷や冷やものです。きちんと座るまで、ドアのところで見守ります。
チャイルドシートからジュニアシートに替えたので、自分で乗り込んで座れるようになりました。
フロントが虫だらけ
夏の夜の高速道路。魑魅魍魎達が彷徨っています。そこに足を踏み入れたら最後、顔面がたくさんの霊達に取り憑かれます。なんのこっちゃ。
前に乗っていたミニと比べると、空気抵抗が大きいのか、虫がたくさんつくような気がします。ちょっと放置すると、なかなか取れないんですよね。洗車用のスポンジだとほとんど落ちないので、マイクロファイバータオルがオススメです。
洗車が大変
こんなに背の高い車は初めてです。洗車の大変さが身にしみました。夕方ではありましたが、真夏の8月にやるものではありません。ほぼ熱中症になりながらの作業でした。(いや、なってないんですけどね)
背が高いので、洗車台も必要です。洗車台を使っても、屋根の真ん中部分にはなかなか手が届きません。
自動車保険料が増えた
上でも書いた通り、車両保険料は下がったのですが、逆に対人と対物の保険料が上昇し、トータルでは年間で2,500円ほどのコストアップです。
事故の際、相手への補償が高くなるということなのでしょうか。車体が大きく重いので、必要以上に損害を与えてしまうのかもしれません。車は凶器であり、この車は特にそうなのでしょう。安全運転を心がけなければなりません。
総評
1カ月2,000km乗った時点で感じているランドクルーザープラドの良い点と良くない点をまとめてきました。良い点ばかりではなく、もちろん悪いところもあります。
総じて言えば、満足していますし買って良かったなと感じています。乗っているときの気持ちというか感情というのか、普通の車に乗っているときとなんか違うんですよね。特別な車であるという感覚とも言えるかもしれません。それに、所有しているという事実だけでもなんだか嬉しくなるんですよね。会社からの帰り、毎回駐車場にとまっている自分のプラドの前を通って駐輪場に向かいます。うちの駐車場にこのクルマがとまっているという現実に、喜びを噛みしめる訳です。
運転しているときも、周りのせかせかした雰囲気とは隔絶された世界の中を走っているような気分にさせられ、何事にもおおらかな気持ちで対処することができます。「お先にどうぞ。のんびり行きますので。」
まあ、とにかく気に入ってますよということです。
オプションについてのレビュー記事を書きました。こちらも合わせてどうぞ。
プラド購入にあたって値引き額って気になりますよね。
サブスクやリースだと、初期費用ゼロの月額だけでランドクルーザープラドに乗ることができます。一般的なローンでの購入もいいですが、こんな乗り方もアリだと思います。