プラドが納車されてからというもの、毎日早く乗りたくてウズウズしています。ちょっと遠いところにドライブに行きたいと思い至って、山口県の秋吉台まで行ってみることにしました。
広島市内から車で約2時間。ちょうどいい距離ですね。まずは、鍾乳洞で有名な秋芳洞を見学しました。秋芳洞の後は展望台で雄大なカルスト台地を眺めて、気持ちのいいカルストロードを走行してきました。窓を開けて走ると、気持ちのいい風が入り込んできて、日頃のストレスを忘れられそうです。
秋吉台への日帰りドライブ旅行をレポートしたいと思います。
秋吉台ってどんなとこ?
山口県美祢市に広がるカルスト台地です。山口県の真ん中のあたりに位置しており、もうちょっと北上すると萩市や長門市に行くことができ、セットで観光される方も多いと思います。
カルスト台地とは、石灰岩などの侵食されやすい岩石が、雨水や地下水などで侵食されてできた地形のことです。地下で地下水などに侵食されると鍾乳洞ができます。何億年という時間をかけて作られました。
地質は石灰岩質のため、あまり植物の生育には適してないようで、秋吉台もそうですが高い樹木があまりありません。緑の草原が遥か彼方まで続く光景は、まるで日本ではないような感じがします。
秋吉台には、有名な秋芳洞のほかにもいくつか鍾乳洞が見学できます。鍾乳洞だけでなく、カルスト台地が一望できる展望台や、草原の中を走行できるカルストロードもオススメスポットです。
その他、キャンプ場やサファリパークもあります。自転車やトレッキング、トレランといったアウトドアスポーツも盛んですね。
アクセス
車行くのがもっともオススメです。交通機関はバスかタクシーだけなので、自家用車が便利です。車でカルストロードをドライブするのも、秋吉台観光の醍醐味であると思います。車を所有していなくても、是非新山口駅などでレンタカーを借りて行ってみましょう。新山口駅から下道で30分程度で到着です。
駐車場はあちこちにありますので、困ることは無いでしょう。
今回の日帰り旅行の、おおざっぱな走行ルートです。まず秋芳洞へと向かい第二駐車場にとめました。その後、展望台からカルストロードを端まで走行。サファリパークの前に出てきます。突き当たりを右折してしばらく行けば、小郡萩道路の入り口があります。そのままバイパスに乗って家路につきました。
公共交通機関の場合
遠方からの場合は、新幹線も停車する新山口駅が起点となるでしょう。以前は小郡と呼ばれており、国鉄時代から鉄道の要衝でした。
新山口駅からは路線バスです。防長バスに乗って、40分弱で到着です。
新山口駅以外にも、以下の場所から秋芳洞までの路線バスが運行されています。
まずは秋芳洞へ
では秋芳洞に行ってみましょう。秋吉台の地下に巡っており、総延長は10kmを超える日本最大規模の鍾乳洞です。観光用には、1kmほどが開放されています。
洞内にはエレベーターが設置されており、そのエレベーターで地上に出ることができます。カルスト展望台の近くなので、あわせてカルスト台地の雄大な景色も楽しめます。ただ、現在はコロナ対策のため運行が停止されています。(2020年9月現在)
秋芳洞の入り口は2か所
正面入口から秋芳洞に入って、そのまま奥まで進めば黒谷入口に出ます。正面入口からではなく、黒谷入口から入ることも可能です。
土産物屋が立ち並び、入り口の回廊も絵になる正面と違って、黒谷入口は特に何もなく寂しい感じです。ただ、なんとここの駐車場は無料なのです。正面入口の駐車場は、1日400円の料金が必要です。駐車場代を節約できるので、黒谷から入るのもアリでしょう。洞内の観覧料はどちらからでも同じです。
黒谷入口には、バス乗り場やタクシー乗り場がありますので、秋芳洞を往復せずにそれらを利用して正面まで戻ることも可能です。我が家一行は、引き返して秋芳洞を往復することにしました。
正面入口
黒谷入口
黒谷入口駐車場
最初は腹ごしらえで河童そば
コロナ対策で第一駐車場が閉まっていましたので、第二駐車場に車をとめました。
駐車場を出て少しあるくと、道標がありました。ここを曲がると、正面入口前の商店街です。
まずはこの商店街で腹ごしらえです。こちらのお店に入りました。
山口の名物といえば、瓦そばです。しかし、このあたりでは河童そばと呼ばれています。ネーミングはどちらにせよ、おいしゅうございました。ご馳走様でした。
チケットを購入して秋芳洞へ
商店街の奥に秋芳洞への入り口があります。チケット売り場がありますので、ここで購入します。チケットを買ったら、先へ進みましょう。
大人(高校生以上) 1,300円
中学生 1,050円
小学生 700円
小学生未満は無料です。
売り場の建物を過ぎると、空気感が変わったような気がします。真夏に行きましたが、この一帯はかなり涼しいのです。鍾乳洞からの涼しい空気がここまで流れてきているのでしょうか。
チケット売り場から秋芳洞の入り口まで徒歩5分くらい。秋芳洞から流れ出た小川を横目に、気持ちのいい林の小径を進みます。
入り口には、川を渡るように崖沿いに橋がかけられています。かなり昔は渡船で入洞したようです。しかし、この光景は圧巻ですね。橋を渡ると、奥へと吸い込まれてしまいそうです。川の轟音と相まって、子供は少し怖がっていました。
広々とした鍾乳洞は圧巻
秋芳洞へと足を踏み入れます。思ったより大きな空間が広がっています。歩道は整備されていますが、地面はずっと湿っていますし、アップダウンもあります。歩きやすくて滑りにくい靴がおすすめです。照明は最低限設置されている程度なので、薄暗いです。本来真っ暗な鍾乳洞。真っ暗だと植物は育ちませんが、照明のあたる岩にはうっすらと苔が育っています。
洞内には様々な形の鍾乳石があって、それぞれ名前がつけられています。水で溶けた石灰石の成分が長い時間をかけて蓄積した結果でき上がりました。代表的な鍾乳石を紹介しましょう。
洞内富士
百枚皿
千町田
傘ずくし
黄金柱
巌窟王
最後はタイムトラベル
黒谷入口へ出る直前は、3億年を一気にタイムトラベルできる通路となっています。なんのことかと言うと、秋吉台は3億年の時間をかけて形成されてきたことから、3億年分のこの一帯の推移がイラストで表現されています。
生命の誕生?
恐竜の時代
人類が!縄文時代?
バイクでツーリング。現代ですね。
上の写真はごく一部であり、無数のイラストが掲げられていますので、ここも結構楽しめます。
そのまま進むと黒谷入口へ出ます。ここの自動ドアは特殊で、ヒトが来たら開くのではなく、一定時間で開閉します。
黒谷口を出ると、右側に売店があります。一度出ても、券があれば再入場できます。往復するのは大変という場合は、ここからバスやタクシーに乗れます。平日限定で乗り合いタクシーも運行されています。正面入口までで300円でした。
再度秋吉洞に入って、往復することにします。
カルスト展望台へ
秋芳洞を出て駐車場に戻ります。プラドに乗り込んで、展望台を目指します。科学博物館の横にある駐車場にとめました。ここから遊歩道を通って展望台へ向かいます。
カルスト台地が一望できる
ここの景色はかなりおすすめです。秋吉台を訪れたら、是非ここは来ておきましょう。損はありません。高い木々がなく、遠くまでカルスト台地の草原を見渡すことができます。
日本の山は、植物が育ちやすい環境なのか、どこでも鬱蒼とした森林が広がっています。ここには遠くまで高い樹木がほとんど存在せず、日本の光景では無いような感覚を覚えます。
視界の右下あたりから道路が伸びています。うねうねと遠くまで走っていく車が見えます。カルストロードです。ドライブしたら気持ち良さそうですね。
カフェもあります
ふと横を見ると、黒いオシャレな建物があります。MINE秋吉台ジオパークセンター「Karstar(カルスター)」です。秋吉台はジオパークにも認定されており、情報発信のための観光案内所があります。オシャレなカフェも併設されています。ここで休憩もできますし、コーヒーを買って展望台で楽しめます。
カルストロードを走行
展望台でカルスト台地を俯瞰したあとは、台地の中へ飛び込みます。草原の中にのびる道は、窓を全開にして思いっきり風を浴びながら走りたくなります。そういう意味では、夏の暑い時期がおすすめなのかもしれません。とにかく風が気持ちいいです。
ここで一つ後悔です。ランドクルーザープラドの人気のオプションの一つにムーンルーフがあります。どうせ使わんだろうと考えて、ムーンルーフは選択しませんでした。この時ほどこの選択を後悔したことはありません。ルーフを全開にして走行したら、かなり気持ち良かったことでしょう。
途中には長者ヶ森駐車場があります。ここにとめて景色を楽しむことができますし、散歩も可能です。トイレもあります。
カルストロードの終点近くには、秋芳洞とは別の鍾乳洞である大正洞の入り口や、秋吉台サファリパークがあります。
平地まで降りてくると、少し行けば小郡萩道路というバイパスのインターがあります。山口県内は、このような無料のバイパスが結構走っています。そのまま中国自動車道に接続できますので、家へと向かいます。
まとめ
始めての秋吉台でした。鍾乳洞も始めて入りました。何億年という時間をかけて作られたんですから、やっぱり感動しますよね。
とにかく広さが印象的でした。秋芳洞は、地下に想像していたよりずっと広い空間が広がっていました。カルスト台地は言わずもがな。日本最大級のカルスト台地ですから、かなり広大です。緑の草原の中に点々と白い岩が広がる光景は、なかなか見られるものではありません。日本の大きなカルスト台地って、この山口の秋吉台のほか、愛媛と高知にまたがる四国カルスト、福岡県北部の平尾台と比較的近くに位置しています。このあたりの火山活動の影響でしょうか。
今回はずっと車でしたが、もちろんバイクでも最高のツーリングとなるでしょう。ライダーの姿もたくさん見かけました。あと、自転車でもかなり気持ちのいいサイクリングができると思います。トレッキングもおすすめされています。ただ、遮るものがあまりないので、真夏のトレッキングは大変そうです。
キャンプ場もありますので、是非次はキャンプで一泊してみたいですね。
そういえば、プラドの写真を全然撮ってなかったです。
るるぶ山口 萩 下関 門司港 津和野’21 (るるぶ情報版地域)