「こんな景色、他ではなかなか見られないよなー」
尾道のまちは独特の雰囲気があります。
まずは坂の街。
海と山の間にある平地が猫の額くらいの大きさしかなく、斜面にたくさんの家や寺社が建てられています。その合間を縫うように細い坂道が通る光景は、尾道を代表する景観でもあります。
また、目の前の海。対岸の向島との距離が近く、海ではなくまるで川のよう。向島との間は頻繁に渡船やフェリーが往来しています。この狭い尾道水道も、尾道を代表する景観の一つです。
この尾道水道の景色。ちょっと高いところから眺めると最高なのです。そして、低い場所からでも。
今回は、尾道水道を眺められる絶景スポットを7つご紹介したいと思います。このうち5つはちょっと小高い場所からの眺望を。後の2つは市街地からの絶景スポットです。そう、平地の市街地でも絶景を楽しめる場所があるのです。
いずれの場所も無料で楽しむことができます。
尾道水道とは?
尾道市の真正面。まるで川のような幅200mほどの海が尾道水道です。いわゆる海峡ですね。
対岸の島が「向島」。尾道の向かいにあるからこんな名前がついたのでしょうか。お向かいさんというだけあって、本州と向島の距離が非常に近いです。この距離の近さ、すなわち海の幅の狭さが独特の景観をもたらしています。対岸の造船所の様子も見えるくらい。
幅は狭くても、瀬戸内海と繋がった海なので、船舶が頻繁に行き来しています。また、向島は尾道へ通勤や通学する人も多く、両岸を繋ぐ渡船やフェリーも常時運行しています。
尾道は、サイクリングの聖地であるしまなみ海道の起点。尾道駅から愛媛の今治駅までがサイクリングロードです。
そう、サイクリングは尾道水道を渡ることからスタートします。この最初の船旅が、しまなみ海道のサイクリングを特別なものに仕立てているような気がします。
尾道水道の絶景スポット5選 高い場所からの絶景
そんな風光明媚な尾道水道を眺めることができる絶景スポットをご紹介します。
中には徒歩で行くには厳しい場所もあります。オススメのアクセス方法も記載させていただきました。
まずは少し小高い場所からの絶景を。
浄土寺山展望台
いきなりハードルの高い場所のご紹介。ハードルの高さゆえ、もっともきれいな景色を見られるのもこの場所です。
尾道水道といえばこれ!というような景色が。それがこの景色。旅のパンフレットなどでも用いられています。西方面の絶景です。
東方面も。
難点は非常に行きづらいこと。場所は浄土寺の奥の院からちょっとだけ登った場所にあります。上の西向きの写真に写っている寺院の屋根は、浄土寺奥の院のもの。浄土寺から徒歩でも行けなくはないですが、山道を30分ほど登らなければなりません。
車でアクセスすることになりますが、道中はすれ違い困難な細い道路です。
徒歩でも車でもハードルの高い場所ですが、頑張って行く価値のある絶景が待っています。
車で
千光寺
尾道定番の観光スポット「千光寺」も絶景スポット。ロープウェーと尾道水道。これもパンフレットなどでよく見かける構図です。
千光寺は真言宗系で寺院で、弘法大師が開祖とされています。境内からは尾道水道が一望でき、境内の様々な場所が絶景スポットです。
オススメのアクセス方法は徒歩。ちょっと大変ですが、頑張って登ってみましょう。尾道の細い坂道をぶらぶらと登っていけば、意外と早く到着します。
「猫の細道」を登ってもいいですね。もちろんロープウェーでも。
車でもアクセスすることが可能です。山頂に千光寺公園の駐車場があります。ただ、駐車料金が600円かかるのと、千光寺まで少し離れています。やはり徒歩がオススメですね。
徒歩で ロープウェーで
追記:千光寺公園の展望台が22年3月にリニューアルオープンしました。
天寧寺三重塔
千光寺から少し下ったところにあります。天寧寺は曹洞宗の寺院。この三重塔は重要文化財に指定されています。なんと元々は五重塔であり、上の2層が切り取られて現在の三重塔になったそうです。
尾道水道をバックに、この三重塔を撮った風景も定番ですね。
山の中腹にあるので、アプローチ方法は徒歩のみです。
徒歩で
西展望台
千光寺公園の西の端にある展望台。美味しいタイ料理店のあるビュウホテルセイザンのちょっと上に位置します。
少し木が邪魔ですが、西方面の眺望が素晴らしいです。
木が無ければ東向きも素晴らしいのですが。
アプローチは徒歩になります。尾道市街から直接アクセス可能ですが、ずっと階段が続くので結構大変です。ほぼ山頂まで登ります。
登ってしまえば、あとは平坦。千光寺公園を通って千光寺まで行けます。
徒歩で
大橋展望台
ここはマイナーな場所。千光寺の駐車場に行く途中にあります。意識してないと見逃してしまうようなところ。
眺望はこんな感じ。
西向きは木が邪魔をしてあまり見えませんが、尾道大橋方面が見渡せます。
車以外で行くのは難しいでしょう。また、駐車場が無料なので、展望台利用以外の人がとめていることもあります。もしかしたら空いてない場合も。
車で
尾道水道の絶景スポット2選 平地でも
絶景スポットというと、ある程度高い場所からしか見ることができないイメージがあります。しかし、ここ尾道ではそんなことはありません。
すぐ目の前に尾道水道が流れており、市街地のちょっとしたビルの上からでも絶景を堪能することができるのです。そんな場所を2つご紹介します。
尾道ウォーターフロントビル
尾道駅前の歩道橋で繋がった尾道ウォーターフロントビルも絶景スポット。ホテルなどが入っています。
建物の目の前が尾道水道なので、2階のテラスからでも絶景が広がります。
今回ご紹介するスポットで、もっともアクセスしやすい場所ですね。
駅からすぐ近くですし、周囲に駐車場も多数あります。
徒歩で 車で
尾道市役所屋上(おのみちルーフ)
最後は意外な場所のご紹介。尾道市役所です。
最近建て替えられた市役所の庁舎は、船の形をイメージしたオシャレな建物に。庁舎5階の屋上が通称「おのみちルーフ」。広い展望台となっています。
市役所は尾道水道に面した場所に建てられていますので、展望台から尾道水道を目の前に見下ろすことができます。
東の尾道大橋方面です。
西側も。
千光寺方面です。
このように尾道のまちをぐるっと見渡すことが可能。穴場のオススメスポットです。
市役所なので休日は閉まってそうですが、実はおのみちルーフは休日も解放されています。
また、1階と2階はウッドのテラスとなっており、ここでも気持ちよく過ごすことができます。
アクセスはぶらぶらと商店街を通って徒歩でもいいでしょうし、市役所の駐車場があるので車でも問題ありません。
徒歩で 車で
まとめ
尾道水道を眺めることができる絶景スポットを紹介しました。
細い海峡である尾道水道が、独特の景観を作り出しています。川のような水道の先に目をやると、瀬戸内の島々が。やっぱりここは海なんですよね。
尾道水道以外にも尾道には見所がたくさん。尾道特有の細い坂道を練り歩いてもいいですし、レトロな商店街をぶらぶら歩いても。斜面に点在する寺社を巡ってもいいですね。猫もたくさんいます。
個人的に大好きな尾道。是非訪れてみてはいかがでしょうか。