ビカクシダ愛の感じられる植物園でした。
自分がまだ小学生の頃。1990年。平成になりたてのこと。もう30年以上前になります。大阪の鶴見緑地で「国際花と緑の博覧会」が開催されました。当時大阪は大盛り上がりで、我が家でも親戚一同大阪に集まって見に行ったのを覚えています。約半年間の開催でしたが、2300万人以上もの来場者があったそうです。すごいですよね。
そんな「花博」の時に建設されたのが、「咲くやこの花館」です。ガラス張りの巨大な植物園。その存在はずっと知っていましたが、これまで植物に関心が無かったこともあり、足を踏み入れたことがありませんでした。そう今回初めて足を踏み入れたのでした。
いやー、楽しいですね。植物の知識をある程度持ってから行くと、「うわ、大きくなるとこんなになるんだ」なんて感じながら、大いに楽しむことができます。
今回は「咲くやこの花館」をレポートします。
咲くやこの花館って?
かなりの盛況だった花博。今の鶴見緑地では当時の面影はほとんど見られませんが、こんなモニュメントも。
先にも書いた通り、花博の際に作られれました。できたのは1990年。もう30年以上前です。バブルの余韻が冷めやらぬ頃。そんな時代を象徴してか、ガラス張りの大きな温室は日本最大級だそうです。延床面積は6,890㎡もの広大さです。5,500種15,000株の世界中の植物が展示されています。まさに植物のテーマパークであり、植物好きなら楽しめること間違いなしです。
建物内のメインの展示エリアは4つ。「熱帯雨林植物室」「熱帯花木室」「乾燥地植物室」「高山植物室」です。また、建物の外にも様々な形の庭園が設けられています。
咲くやこの花館は建物全体が温室となっています。行ったのは夏真っ盛りの8月上旬。かなり暑かったです。低温が保たれている高山植物室はオアシスでした。冬に行くとあったかくていいかもしれません。
やはり見所は「熱帯雨林植物室」。ガジュマルやゴムの木、イモ科の植物、シダ植物、カラテアなどが所狭しと生育しています。要するに観葉植物でお馴染みの植物の巨大化した姿が見られるのです。
大人 500円
中学生以下 無料
年間パスポートも販売されています。
大人1枚2,500円(1年間有効)
10:00〜17:00(入館は16:30まで)
月曜日と年末年始(12月28日〜1月4日)は休館
鶴見緑地内にあります。
地下鉄長堀鶴見緑地線の「鶴見緑地」駅下車してすぐ鶴見緑地ですが、咲くやこの花館までは少し歩きます。だいたい駅から10分ちょっとでしょうか。
大きな駐車場が近隣にありますので、車でもそれほど不便ではないかもしれません。
咲くやこの花館を見学!
では実際に咲くやこの花館を訪れて見学しましたのでレポートをしたいと思います。個人的に気になった植物を紹介します。
こちらがエントランス。
券売機でチケットを購入します。
エントランスの右側には池が広がっており、大きなオニバスが浮かんでいました。
熱帯雨林植物室 熱帯花木室
咲くやこの花館に入ると、まずは熱帯雨林植物室。いきなりメインディッシュな感じです。
入った瞬間からこのジャングル感。鬱蒼と植物が茂っています。
まずは巨大なガジュマルがお出迎え。ホームセンターなどでよく見かけるガジュマル。大きくなったら、不気味な感じになるんですね。
この辺りにはボダイジュなど、ゴムの木の仲間が展示されています。
大きくなったカラテア ランキフォリアがありました。
このエリアには水が流れており、アロカシアやアスプレニウムなどが植っています。
巨大なタビビトノキ。似ているので、ストレチア・オーガスタがでかくなったものなのかななんて考えていましたが、別の種類のようですね。
奥へ進むとラフレシアの標本が展示されていました。世界最大の花です。
ラフレシアの展示を抜けると、一際目を引くのがぼってりとしたボディの「パラボラッチョ」です。酔っぱらいの木とも言われます。
熱帯エリアの最後には、エアープランツが密集して展示されています。
乾燥地植物室
個人的にもっとも好きなエリアです。サボテン、ユーフォルビア、コーデックス類など、乾燥地に生育する植物が展示されています。男心くすぐるカッコいい植物があるエリアですね。
「キソウテンガイ」がたくさんありました。これだけたくさんあるのは見事ですね。キソウテンガイ(ウェルウィッチア)は、ナミビアのナミブ砂漠のみに生息する植物です。
パキポディウム・ゲアイーは、「アアソウカイ」という和名がつけられています。面白いですね。
アロエ・ディトコマです。かっこいいですね。木肌がいい感じです。
すごく大きなオペルクリカリア・デカリーです。さすがにパキプスは見かけませんでした。
サボテンだらけ
高山植物室
夏真っ盛り。これまで歩いてきた二つのエリアは、そもそも気温の高い地域で生育している植物を展示していることもあって、当然冷房は効いていません。汗ダラダラです。
しかし、サボテンを見ていると、時々冷たい空気が通り抜けていきます。
そのクールな空気は隣の高山植物室から流れてきているのでした。夏場はずっと居たくなる高山植物室。かなり涼しいです。標高が高く気温が低い場所に生える植物を展示してしますので、年中低い温度が保たれています。ただ、個人的にはあまり関心が無いんですよね。
青いケシの花。なんだか神々しいですよね。
すごくカッコいい植物を発見しました。「ギンケンソウ」といってハワイの高山植物だそうです。細いシルバーの葉がカッコいいですよね。売ってたら欲しいですが、高山植物なので平地で育てるのは難しいのでしょう。
外部庭園
ガラス張りの建物の周囲にも見所がたくさんあります。
ロータスガーデンには、ハスの花がたくさん展示されています。
背の高いヤシがたくさんのトロピカルガーデン。
プチイングリッシュガーデンです。
サボテンエリアの外にもサボテンエリアがありました。サボテンやアガベが展示されています。
ちょうどアガベが開花していました。アガベは花をつけると、その株は枯れてしまいます。これだけ天高く花を咲かせるのですから、相当体力を消耗するのでしょう。
しかし、西日本で大雨をもたらした台風で倒れてしまったようです。
ビカクシダだらけの植物園
とにかく至るところにビカクシダが植え(掛け?)られています。板付けされているものや、現地の状態に近づけて木に着床されているものまで。種類もたくさんありました。
入ってすぐのところにこんなすごいのが。巨大なワンダエです。
ビカクシダモドキ(コロナリウム)
アルキコルネ
ウィリンキーやグランデなど。このウィリンキーはやばいですね。
えらいことになってます。
木にたくさんの株がくっついています。
ロータスガーデンでは、柱という柱にビカクシダがかけられています。
エレファントティスでしょうか。
どんだけ付けてんだって感じですね。
イベントエリアにもビカクシダ。
ヤシの木にこれでもかというくらいくっついています。
まとめ
大阪の鶴見緑地にある「咲くやこの花館」に訪問してきましたので、レポート記事を書いてきました。
植物に関心を持って、ある程度知識を持った状態で行くと、植物園ほど楽しい場所はありません。普段見ることができないような植物や、お馴染みの植物でも巨大化した真の姿を拝見することができます。
この咲くやこの花館は日本最大級の音質であり、見所がたくさん。植物好きなら楽しめること間違いなしです。
特にビカクシダだらけです。あらゆる場所に、これでもかとビカクがまつられています。中の人で好きな人がいるのでしょうか。
様々な種類のビカクシダ。大きく育った姿が見られます。ビカクシダ好きならかなり楽しめるでしょう。