今の車はランドクルーザープラド。その前はミニクラブマンに乗っていました。キャンプを始めて、荷物の積載量の問題から泣く泣く買い換えることにしました。
泣く泣くというのも、ミニクラブマンってかなりいい車で、かなり気に入っていたからですね。長い間乗るつもりでした。
発売当初の2015年の年末に購入し、2020年8月に乗り換えるまで、4年以上所有していたことになります。
今回の記事では、4年以上乗ってきた経験から、ミニクラブマンの思い出というかレビューをまとめたいと思います。もし検討されている方がおられましたら、参考にしていただければ幸いです。結論から言うと、かなりオススメのいい車です。
・ミニクラブマンのレヴュー(走り、ユーティリティ、デザインなど)
・維持費のこと
ミニクラブマンってどんな車?
自分が所有したのは、LN20型のミニクラブマンクーパーSです。BMWミニになって2代目のクラブマンですね。
クラブマンの特徴といえば、やはり荷室の観音ドアでしょう。たいていの車は、上方にハッチを持ち上げる形になりますが、クラブマンの場合は左右に開く観音開であり、リアハッチには2枚のドアがあります。
また、ミニのラインナップの中では、大型の部類に入ります。クロスオーバーと並んで、ファミリーユースにも耐えられるサイズをしています。いわゆるCセグメントのカテゴリーに属します。
また、初代は左右の扉も観音開でした。リアに乗り込むためには、後方のドアを開いてシートも調整する必要がありました。2代目つまり現行のクラブマンから一般的な4ドアに変更され、より後席利用の利便性が向上しました。
ミニの中では大型であり、ファミリーユースを意識したモデルではありますが、ミニの走り味はもちろん備えています。ただ、ミニとしては若干柔らかめの足なのかもしれません。
自分が購入した理由というのも、ファミリーを意識してのことでした。当時は独身で、奥さんにも出会ってないような状況でしたが、何故か子供を乗せることを意識してこの車を選んだのでした。彼女もいなかったくせに。
ファミリーを意識するなら、ミニバンという選択肢もあるでしょう。自分の場合は走りも重視していましまので、ミニバンという選択肢は浮かび上がりませんでした。というのも、クラブマンに乗る前は三菱のランサーエボリューション、その前はホンダのシビックSIRに乗っており、走りという点はなかなか譲り難い要素であったのです。走りとユーティリティーという相反する要素の最大公約数が、ミニクラブマンであったのです。
もちろん他の車も検討しました。他の車といっても、Cセグメントのカテゴリーに当てはまる車が候補となりました。具体的には、ゴルフGTI、ルノーメガーヌなど。これまではマニュアルの車しか乗ってこなかったので、マニュアルのラインナップのあるゴルフは本気で考えた候補でした。
そのような中で、なぜミニクラブマンを選んだのか。やはりスタイリングですね。ゴルフってスタンダードな車ですから、スタイリングも他には無いって感じではありません。普通なのです。最上級の普通とも言えるかもしれませんが。一方でミニは、他には無い独特のエクステリアであり、そのような点に惚れた次第です。
また、後々結婚するとして、そうすると奥さんが運転することもあるかもしれません。それなら、マニュアルにこだわる必要もないなと考えたのでした。
前から見るとカエルみたいなので、カッコいいのかどうかは個人の主観になりますが、他に無いという感じが、気に入ったのでした。
走りはどう?
ゴーカートフィーリングというミニの一員ですから、走りはそこそこ楽しめます。だからといって足回りがガチガチに硬いのかというとそんなことはなく、どちらかというとしなやかな足回りです。
大学生の頃、先輩が家のミニを乗って来たことがあり、乗せてもらったことがあります。BMWになって初代のミニでした。その時感じたのが、なんて硬い足回りなんだということです。まるで社外品のサスペンションを入れたような硬さであり、それがノーマルというのですから、びっくりしたのを覚えています。
その感覚で試乗しましたので、ハッキリ言って拍子抜けでした。ある意味足の硬さを覚悟していたこともありますので、いい意味で裏切られた感じでした。とにかく乗り心地がいいのです。
かといってワインディングロードが楽しくない訳ではありません。コーナーでは適度にロールしますが、かなり路面に吸い付くような感じで走ります。つまりしなやかなのです。そのせいか、すごくよく曲がります。ハンドルを切った分、グイッとノーズが曲がりたい方向に向いてくれます。グリップ感が感じられるグイッです。恐らくこのグイッという感覚が、ゴーカートフィーリングと言われる所以なのでしょう。
上記の通り、それほど硬い足回りではないので、街中での走行もかなり乗り心地がいいですね。硬すぎず柔らかすぎず、ちょうどいいのです。
高速道路は流石ドイツの車。直進安定性は文句ありません。以前乗っていたランサーエボリューションより、直進安定性はミニクラブマンのほうが優っていると思います。
自分のクラブマンは、ガソリンモデルのクーパーSでした。4気筒2Lのターボエンジンが積まれています。出力は約200馬力であり、もちろんランエボよりは劣りますが、必要十分なパワーを持っています。車体の重さもあり、今のプラドがものすごくモッサリに感じてしまいます。だってミニクラブマンよりさらに600kg近く重いのですから。
クラブマンはガソリンでは3気筒のモデルもラインナップされています。普段使いならこれでも十分。点検時の代車で乗ったことがあり、ミニの3気筒ガソリンエンジンの性能とやらを見せてもらいました。普通に走る分にはこれでOKでしょう。あと、ミニにはディーゼルエンジンモデルも販売されています。あいにくディーゼルには乗ったことがありません。ただ、同じエンジンを積むクロスオーバーの助手席には乗せてもらったことがあります。ガソリンでは感じられない、加速時の力強さがありました。
普段はグリーンモードで。
オプションでペッパーパッケージを選択しましたので、3段回で走行モードを切り替えることができました。グリーン、ミッド、スポーツの3段で、グリーンが回転数を抑えて燃費重視のモード、ミッドが通常モード、スポーツが回転数を上げて元気なモードです。
普段の移動はほぼグリーンモードを選択しました。出だしで多少モッサリします。けど、それにより燃費が良くなり、車に表示される燃費計では14km/l以上をマーク。リッター14kmってかなりいいですよね。
イエローにするとかなり速く感じられます。出だしのモッサリ感が無くなり、スムーズに走ることができます。本来のこの車の力ですね。
レッドはほぼ使うことはありませんでした。そりゃそうですよね。普段からレッドモードで走る人がいたら、やばい人です。
ユーティリティーは?
Cセグメントに属する車であり、ゴルフと似たような使い勝手です。ゴルフに乗ったことはありませんが。日本車でいうと、マツダ3やトヨタカローラスポーツ、日産ノートなどが同じカテゴリーに対応します。
これらの車種って、使いやすさが売りですよね。使いやすさにより売れ筋のモデルであり、各メーカーも力を入れているカテゴリーです。すなわち同カテゴリーに属するミニクラブマンも同様に使いやすい車と言えますし、実際にそうでした。
後席の座り心地は、少し良くないかもしれません。なんかお尻の部分に硬い棒が通っており、座り方によっては少し気になるのです。また、座面が少し狭い気がします。
荷室はそこそこ広く、ちょっとした家族旅行ならまったく問題ありませんでした。後席を立てた状態で360Lの荷室容量を誇りますので、イケアで大きな家具を買って帰るのではない限り、荷室の広さに問題が出ることはないでしょう。
もちろんファミリーキャンプの道具となると、厳しいですよ。しかし、このミニクラブマンで3度キャンプに赴いていますので、荷物を絞れば何とかなります。
子供が生まれてからも、しばらくこの車で過ごしてきましたし、キャンプ道具が増えるまでは、ファミリーカーとしての不満はほとんどありませんでした。
Cセグメントの車ってファミリーカーとしてどうなのか、こちらの記事にまとめておりますので、是非ご参考に。
とにかくオシャレなクルマ
国産車だと昔のラジカセのようなスイッチばかりですよね。ランクルプラドもまさにそうで、インパネ周りは令和な感じではありません。
見てください。このエンジンスタートスイッチ。このトグルスイッチを押し下げれば、エンジンスタートです。こんなスイッチ、ミニだけでしょう。スイッチの上部にある、丸いのはエアコンの制御です。回転させると、表示される温度が変わります。
照明のスイッチもこの通り。ちなみにこのルームミラー、ETCの機械と一体化しており、ミラーの横からETCカードを差込みます。
ナビの周りの輪がグリーンに光っています。走行モードを変えると、合わせて色も変化します。エアコンの温度やオーディオの音量を変えても、この輪っかが連動して光ります。
ほら、MIDモードにしたら、黄色に変わりました。
このナビは純正品です。タッチパネル式ではなく、シフトノブの隣にタッチパッドがあり、それで制御します。写真の丸いやつです。これが結構優れものなのです。
回転させると、地図の拡大縮小や、表示された候補の選択ができます。押し込むことで、選択です。また、表面はタッチパッドとなっており、指をスライドすると、地図も動きます。タッチパネルだと画面を触って地図を動かしますが、どうしても画面が汚れます。それに反応がリニアでなく、行き過ぎてイライラすることもよくあります。
このミニのタッチパッドはそんなことはなく、当然画面を触らないので汚れないですし、反応もすごく滑らかなのです。このタッチパッドに慣れると、一般的なナビの操作が非常にやりづらく感じてしまいます。
ただ、目的地を50音順や住所で選ぶ際、一文字ずつこれをぐるぐるして入力しなければならないので、そこが少し難点ですね。
素敵なエクステリア
カッコいいのかかわいいのかよく分からないデザインがお気に入りでした。特に横からのフォルムが好きでしたね。
伝統的なミニのリアのランプは縦型でした。2ドアや5ドアのミニは、縦型ですよね。クロスオーバーも。クラブマンやペースマンはなぜか横型です。エレガントな雰囲気を醸し出そうという意図なのでしょうか。
実はこの横型のランプ。ブレーキランプではありません。ブレーキを踏むと、屋根とバンパーの横のラインが光ります。このコンビネーションランプが光りそうですが、あえて外してそうしているのかもしれません。
ボディカラーは、メルティングシルバーという色でした。一般的なシルバーではなく、少しゴールドが入ったシルバーとでも言えるでしょうか。ピュアバーガンディというワインレッドのような色も人気ですが、個人的にはこのメルティングシルバーが一番この車に似合うんじゃないかと思っていたりします。まあ、ポジショントークですね。
維持費はどうだった?
ミニは輸入車の中でも比較的若い層を顧客ターゲットとしており、あまり高い価格帯に設定されていません。なので維持にそれほどお金がかかったという印象はありません。
それは、4年ちょっとしか所有していないということもあるかもしれません。というのも購入時には、3年間のメンテナンスパックに加入しましたので、オイルなど消耗品の交換はパックの範囲内で行ないました。
車検も受けましたが、3年目の初めての車検なので、価格も15万円ほどと一般的なディーラーにお願いする料金と同等でした。2回目は受けてないので分かりませんが、結構交換部品が出てくるのでしょうか。
そもそも故障することがありませんでした。ミニに限らず最近の輸入車で頻繁に故障するなんてことは無いのでしょう。唯一不具合と言えば、車載の時計が遅れることぐらいでした。時間を合わせても合わせても遅れるのです。ディーラーで聞いてみても、どうしようもないとのことでした。合わせてもどうせ遅れるので、時間確認はスマホですね。
燃費は14㎞/l以上とそこそこいいです。ただし、ハイオクなので燃料代は現在のランドクルーザープラドの方が安くついているかもしれません。プラドはディーゼルなので軽油は単価が安いですし、燃費も車の燃費計で11㎞/l以上をマークしており、そこそこいいのです。
では、最後に税金や保険は?自動車税は2Lまでの39,500円。まあ普通車です。外車だからって高いことはありません。保険は車両保険込みで5万円弱。車両保険については、ランドクルーザープラドの方が料率が下です。ただ、対人対物の保障はプラドの方が高く、トータルではプラドが高くなりました。税金や保険代は国産車と同じレベルです。
まとめ
かなり気に入っていた車であり、本気で長く乗るつもりでした。しかし、車は趣味の対象でもありながら、他の目的のための道具でもあります。
それほど荷物の積載量を必要としないのであれば、このミニクラブマンをはじめとするCセグメントの車でもファミリーカーとして実用に耐えるでしょう。キャンプのように荷物が多くなると流石に厳しくなってきました。他の趣味における使い勝手を優先して、好きな車でしたが買い替えに至ったのでした。
上記のとおりかなり気に入っていたのでした。4年以上も乗ってきた上、まだ現行で絶賛発売中の車ですから、レビューを書いてみようと思ってこの記事が生まれました。
いい車であり、色々と思い出を作ってきた車でもありました。結婚、子供の誕生と、この車を所有する間に経験したのでした。子供を初めて車に乗せた日のことも、よく覚えています。
見に特有のスタイルさえ気に入れば、故障もほとんどないですし、走りや使い勝手もよく、誰にでもオススメできる車であると思います。