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MSRドラゴンフライの使い方を解説。プレヒートの方法は?

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もっとも大好きなキャンプ道具と言っても過言ではないMSRドラゴンフライ。液体燃料を使用するシングルバーナーです。登山など過酷なアウトドア環境での使用を想定されているため、信頼性は抜群。それにカッコいい。使ってもかなり楽しいです。

以前の記事では、この魅力的なシングルバーナーについて、その魅力や楽しさについて紹介しました。

大好きな液燃式シングルバーナー「MSR ドラゴンフライ」の魅力を語る。

今回はドラゴンフライの使い方。ガスのバーナーであれば、つまみをひねってカチッとすれば点火します。簡単ですよね。しかし、液燃式のバーナーの場合は、そう簡単には点火しません。儀式が必要なのです。

ドラゴンフライの使い方について、詳しく解説します。購入を検討していたり、ドラゴンフライに興味がある方の参加になれば幸いです。

 

 

 

どうやって点火するの?点火方法を解説。

まず点火方法を解説。下記の作業を経て、使い始めることができます。たくさんの作業工程がありますよね。少しめんどくさそうですが、慣れるとそうでもないですし、何より楽しいです。

 

使い始めるまでの流れ

以下の手順を経て、ようやく使い始めることができます。

1.燃料ボトルにホワイトガソリンを入れる

2.ポンプにラインをつなぐ

3.ひたすらポンピング

4.ポンプ側の栓を開ける

5.バーナー側の栓を少し開けて、燃料を少量出す

6.ライター等で点火、プレヒート

7.ある程度燃料を燃やしたら、バーナーの栓を開ける

8.火が青くなったらOK

 

燃料ボトルに燃料を入れる

まず燃料ボトルに燃料を補充。使える燃料は、ホワイトガソリンだけではありません。灯油のほか、レギュラーガソリンやジェット燃料まで。ジェット燃料なんて手に入らないですよね。ホワイトガソリンが使いやすくて良いと思います。

コールマン Coleman ホワイトガソリン エコクリーン4L 170-6760

 

ボトルに燃料を入れる際には、こんなじょうごがあれば便利です。

コールマン フューエルファネル 5103-700T

 

自分の場合は、MSRの燃料ボトルを2本持っていきます。1本はドラゴンフライ用。もう1本は燃料の持ち運び用です。ランタンも液燃式を使用しており、ランタン用の燃料も兼ねています。

MSR アウトドア バーナー・ストーブ用 燃料ボトル チャイルドロック機能キャップ付き 590ml (20オンス) 【日本正規品】 36831

 

ポンプにラインをつなぐ

バーナーから出ている燃料のラインを、ポンプのここの穴に差し込みます。

滑りが悪くて、なかなか入っていかない場合は、オイルを塗りましょう。

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留め金がカチッとはまるところまで、差し込みます。

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ひたすらポンピング

ポンプについたレバーをひたすら上下します。押すときにボトル内に空気が入り、だんだんと内部の圧力が高まります。

ポンピングを続けると、だんだん押し込むのに力が必要に。もう結構キツイなというくらいまでポンピングします。

ボトル内の圧力によって、燃料をバーナーに送り出します。

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ポンプ側のバルブを開ける

ポンピングができたら、ラインに燃料を送り込みます。赤いゴムの取っ手のついたポンプ側のバルブを緩めることで、燃料がライン内に解放されます。

ここで一つ要注意。バーナー側のバルブは、しっかり閉めておきましょう。でないと、開けた瞬間にバーナーから、燃料が噴き出してしまいます。

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バーナー側のバルブを少し開けて、燃料を少し出す

ポンピング後も儀式が続きます。それは「プレヒート」。そのプレヒートについては後で解説しますが、当作業はそのプレヒートにむけた準備です。

バーナー側のバルブを開けると、燃料が噴き出してきます。一気に解放すると、ブシュっと出てしまいます。ちょっとずつバルブをひねって、適量を出します。

適量がどれくらいかというと、経験で覚えるしかありませんが、量的には水滴で5滴くらいでしょうか。まあよく分かりませんね。

燃料は、下記の写真のジェット(燃料の出口)のあたりに溜まります。

この少し出した燃料は、燃やしてしまいますので、あまりに多いと火だるまになってしまいます。

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ライター等で点火、プレヒート

いよいよ火をつけます。とは言っても、まだまだ使えません。まずは「プレヒート」です。

先程ちょろっと出した燃料に火をつけるのです。この時点では、バーナー側のバルブは閉じたままです。

ちなみにドラゴンフライを始めとする液燃式のバーナーに着火装置はありませんから、ライターやマッチで着火しなければなりません。

プレヒートとは、いわゆる予熱のこと。先に少量の燃料を燃やすことで、バーナーを加熱します。その理由は、燃料を気化させるため。燃料は気化しないと、きれいに燃焼してくれません。

少量の燃料を出して燃やすことで、バーナー本体を燃料が気化する温度まで加熱することが、プレヒートの目的です。

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ある程度燃料を燃やしたら、バーナーの栓を開ける

プレヒートの最中に、出した燃料が燃え尽きて火が消えてしまうことがあります。プレヒート中に火が消えそうになったら、適宜バーナーのバルブをちょっと開けて燃料を追加していきましょう。

1〜2分ほどプレヒートをしたら、徐々にバルブを解放し燃料を出していきます。

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初めのうちは、ボワッと大きな火が上がることも。慌ててはいけません。大きな火になったら、それ以上バルブを回して解放しないようにします。

少ししたら、火の勢いが落ち着いてきます。だんだん青い火変わっていきます。ボッボッと燃焼音が出始めます。青くなると、火の勢いが弱まりますので、ここからまた徐々にバルブを開けていきましょう。

あまり火が安定しないようなら、ポンピングを追加しましょう。

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火が青くなったらOK

火が青くなればOKです。青い綺麗な火になったら、火の綺麗さとは裏腹に凄まじい轟音が響き始めます。このクソうるさい音は、ドラゴンフライの欠点でもありますが、そんな欠点も愛されポイントではあります。

早速ご飯を炊きましょう!

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夜に見たら、火の様子が分かりやすいですね。綺麗な青い炎がやかんを加熱しています。バーナーの周りの金属が赤くなっていますね。

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ポイントは、「プレヒート」

液体燃料式の火器にすべて言えることですが、とにかうまく使うにはプレヒートが重要です。

プレヒートとは、上でも書いた通り、中を通った液体の燃料が気化するように、バーナーの本体や管を、気化する温度まで加熱することです。十分に加熱された状態でバーナー側のバルブを開くと、「シュー」という気化した燃料が吹き出す音が聞こえます。もちろんプレヒート前のように、液体は出てきません。

液体は加熱すると、沸騰し気化します。水は100度で沸騰し、気化して水蒸気となります。

ホワイトガソリンの場合は、製品によって異なるようですが、沸点は50〜140度くらい。幅があるのは、成分であったり気圧によって左右されるからでしょう。水も気圧が低くなると、沸点が低くなります。例えば富士山の山頂だと、沸点は90度以下になります。恐らく50度というのは、気圧の低い場所での沸点だと考えた方が良さそうです。平地だと140度くらいになるのでは?つまり、プレヒートで140度以上まで加熱しなければならないでしょう。そこまで十分に加熱するには、1〜2分程度はプレヒートをする必要があります。

気化することで、空気と混ざりやすくなり、青い火の完全燃焼状態となります。プレヒートが不十分だと、液体のまま燃えるので、不完全燃焼状態の赤い大きな炎が上がります。

ちなみにプレヒートの方法として、バルブを開けてホワイトガソリンを少量使う方法を紹介しましたが、とにかく温めればいいのです。例えば、アルコールを使う方法もあります。アルコールをジェット付近に垂らして燃やすのです。ホワイトガソリンは灯油と違って煤が出にくいですが、それでも不完全燃焼状態で燃やすと多少は発生します。なので、プレヒートに煤の出ないアルコールを使用する人も多いようです。

 

 

点火後の使い方は?火の消し方は?

ここまではプレヒートを始めとする点火の方法を解説してきました。

では、点火後の使い方は?まあ、点火後は通常のバーナーと変わりません。バーナーのバルブを+方向に回せば強火になり、−方向だと弱火になります。通常の液燃式は火力調整が苦手ですが、ドラゴンフライなら問題ありません。ご飯だって炊けます。

メスティンでご飯を炊いています。ゴトクが広めなので、メスティンはちょこんと乗っている状態。落ちないよう注意が必要です。メスティンに限らず、小さい鍋やシェラカップは要注意です。

バーナーの周りは、遮熱板で囲いましょう。

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消し方は?

火を消す時も、手順があります。これまで開きっぱなしだったポンプ側のバルブ。火を消すときには、まずポンプ側のバルブを閉じます。しばらくすると、火の勢いが弱くなって、小さなオレンジ色の火に変わります。

まだバーナー側のバルブは開けたままです。火がついたまま置いておきましょう。それは、ライン内に残ったホワイトガソリンを使い切ってしまうため。

もちろんバーナー側のバルブを先に閉じても火は消えます。しかし、ライン内に燃料が多く残ってしまうため、ポンプからラインを抜いたときに、燃料がたくさん溢れてきます。

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まとめ

ドラゴンフライの使い方を紹介してきました。上記の通り、少々面倒なのは事実ですが、使うのはキャンプの現場であることを忘れてはいけません。そう、不便を楽しむのがキャンプであり、ガスのようにカチッとすればすぐに使えるバーナーではないことは、キャンプという特殊な環境では逆にメリットなのではないでしょうか。言い過ぎ?

それでも、実際に使ってみると本当に楽しいのです。不便さを楽しめます。

ガスのバーナーもいくつか持っていますし、キャンプの現場にも一緒に持っていきます。定番であるSOTOのST-310もありますし、プリムスのP-153も持っています。確かに使いやすく、良いバーナーです。しかし、なぜか最初に手に取ってしまうのは、やはりドランゴフライ。何度も言いますが、使って楽しいのがその理由です。

プレヒートなど、実際にやってみるまでは不安があると思いますが、全然難しくはありません。1回やってみたら、次からは余裕でできると思います。

MSRドラゴンフライ。おすすめのバーナーです。

 

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