キャンプや登山の道具で大好きなものがあります。それは、シングルバーナー。
ああいうのをカチャカチャやって調理をする瞬間がたまりません。メカメカしい感じが男心をくすぐります。
小型のシングルバーナー。登山の時はメインのコンロになりますが、ファミリーキャンプでもちょっとお湯を沸かしたりするのに大変重宝します。
シングルバーナーは複数持っていますが、中でも好きなのが「MSRドラゴンフライ」です。
10年ほど前に購入しましたが、未だに毎回のキャンプのお供です。ガスのバーナーも持っていますが、毎回これをメインで使用しています。
今回の記事では、ドラゴンフライの魅力をご紹介します。
MSR ドラゴンフライ。どんなバーナー?
ドラゴンフライとは、英語でトンボのこと。まさに五徳の形状や飛び出したバルブにより、トンボのようなフォルムをしています。
最大の特徴は、火力が可能な液燃式のバーナーであること。一般的に、ホワイトガソリンといった液体燃料を使用するバーナーは、火力調節が苦手なことが多いです。例えば、同じMSRのウィスパーライトは、火力調節が苦手です。
細かい火力調節が可能なので、炊飯することも可能。これまでなんどもこのバーナーとメスティンで、ご飯を炊いてきました。山登りでは、雲の平でもこれでご飯を炊いたことがあります。
また、燃料も幅広く使用することができます。自分はホワイトガソリンしか使ったことがありませんが、レギュラーガソリン、灯油、軽油のほかなんとジェット燃料まで。そもそもジェット燃料なんて手に入らないですよね。アメリカだと簡単に手に入るのでしょうか。
ドラゴンフライは、バーナー部とポンプが別々になっています。ポンプからホースを経て、バーナーに燃料が送られます。
このバーナーが火力調節可能なのは、ポンプとバーナーの2カ所にバルブがあるから。ポンプをシュコシュコと圧力をかけ、ポンプのバルブを開けることで、バーナーに燃料が送られます。バーナーのバルブは火力調節に特化します。
一般的な液燃式のバーナーだと、ポンプ部のバルブ一つで燃料の開閉と調節をします。そのため、火力の調節が苦手。
バルブ二つで調節をするドラゴンフライは、トロ火から強火まで自由自在です。
ドラゴンフライのお気に入りポイント
個人的に以下のようなポイントがお気に入り。
自在な火力調節
先にもあげたように、細かい火力調節が可能です。ご飯を炊くことも可能。
全開にすると火力も大きいので、お湯もすぐに沸きます。
カッコいい見た目
メカちっくな見た目がなんだかカッコいいですよね。特別なバーナーを使っているような感覚です。
道具を使うのに見た目ってかなり重要ですよね。使う時のワクワク感も大切。実はこのワクワク感のために、毎回持って行っています。
使用前の儀式が楽しい
ガスのバーナー。バルブを開いてカチッとすればすぐに使えます。便利ですよね。
液燃式のバーナーはすぐには使えません。儀式が必要なのです。具体的には、まずはポンピングしてボンベ内に圧力を加えなければなりません。それでもまだ使えません。次にプレヒートが必要。ちょっと燃料を出して燃やすことで、バーナー本体を加熱して燃料が気化しやすい状況を作ります。このプレヒートが完了してようやく点火可能。
しかしもう一山。火が安定するまでに、ボワッと大きな炎が上がることでしょう。
ちょっと面倒なこの準備。しかし、キャンプはあえて不便を楽しむもの。この面倒さが楽しさなのです。
燃料の残量が分かりやすいし、補充できる
OD缶などのガスカートリッジと違って、液体燃料を使うメリットは補充できるという点。ボトルからポンプを外せば燃料の残量をチェックできます。少なければその場で補充すればOK。
我が家はランタンも液燃式。コールマンの286aです。どちらもホワイトガソリンを使用しますので、燃料はボトル1本に入れていけばOKです。燃料を共通化できると結構便利です。
修理しやすい
以前、圧力をかけるとポタポタと燃料が漏れてくることがありました。
修理に出さないといけないのかなと考えましたが、まずは自分で修理してみることに。日本の代理店であるモチヅキのサイトにメンテ方法が掲載されていますので、それを見ながらバラすことができます。
結果的にパッキンが劣化して漏れていたのですが、予備のパッキンに変更することで無事使用できるようになりました。結構簡単にメンテが可能です。
そもそもがメンテを自分でするように設計されていますし、個々のパーツ単位でも販売されています。
自分でメンテしながら使うことで、末長く愛用できる商品です。
残念な点は?
では、欠点というかちょっと使いづらいなと感じる点は?
ゴトクが大きい
太い針金を曲げたような3つのゴトクで鍋を支えます。このゴトクの幅が広く、小さい鍋は非常に置きづらいです。大きな鍋なら問題ありません。逆に安心感があるかも。
メスティンもギリギリです。ご飯を炊いている最中に落やしないかヒヤヒヤものです。
音がうるさい
このバーナーの欠点としてよくあげられるのが、この大音量の燃焼音です。燃焼中は爆音です。バーナーの中でもトップ級の音量なのではないでしょうか。ブォーとかヴァーみたいな音です。文字では伝わらないですね。
まだみんなワイワイしているオートキャンプ場であれば、それほど気にはなりません。ただ、夜中にちょっとコーヒーを、なんて思ったら別のバーナーを使用した方が無難でしょう。
特に気を使うのが、登山の時。静かなテント場でこれを使うのはちょっと気が引けます。このようなサイレンサーも販売されています。
QuietStove Model 107 for MSR ドラゴンフライ ノイズ半減 [並行輸入品]
収納時に結構かさばる
ゴトクはもちろん折り畳めますが、それでもかなりかさがあります。しかもボトルやポンプも必要。このバーナーだけでそこそこの荷物量となります。
まあ車で行くオートキャンプなら問題ありません。
火器類はまとめてポストジェネラルのカゴに入れて持ち運んでいます。
ポストジェネラル(Post General) かご サンドベージュ ロング HEAVY DUTY BASKET LONG 98194-0034
まとめ
とにかくこのバーナーの最大の特徴というかメリットは、使っていて楽しいということが言えるでしょう。
よく液燃式のメリットとして言われるのが、ガスと比較して寒い環境でも火力が落ちることがない点。ただ、自分の使い方はファミリーキャンプがメインなので、その辺のメリットは実感したことがありません。
でも、そんなこと関係なしに液燃式は楽しいですし、カートリッジを買いに行く必要がないので実は結構便利だったりします。
丈夫で補修パーツも売っているので、一度手にいれたらかなりの長期間お供にすることができるでしょう。きちんとメンテすれば、ほぼ一生もの?
多少うるさくて周囲に気を使いますが、かなりオススメのバーナーです。
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