特に実用的でないけど、必ず持っていきたくなる不思議な魅力を持った道具。なぜかこれがあるだけで、キャンプの楽しさに厚みをもたらしてくれるような気がしています。
オイルランタン。ロウソクより若干明るいくらいの炎で、周囲をほんのりと照らしてくれます。
先にも書いたように、決して実用的ではありません。ランタンとはいっても、これだけでは暗すぎて十分なあかりを得ることができません。なんてったって、そんなに大きくない炎が上がっているだけ。燃焼系のランタンで大きな光量を得るためには、ガスやガソリンランタンのようにマントルが必要です。オイルランタンはただただロウソクのように火があるだけなので、メインのランタンとして使うにはまったくもって力不足です。
しかし、キャンプの準備で真っ先に用意するのはこのFEUER FANDフュアーハンド BABYSPECIAL276。なぜか不思議な魅力を持っているのです。キャンプになくてはならないという魅力。
今回の記事では、そんなオイルランタンの魅力や使い方、芯の交換方法などをご紹介します。
オイルランタンの魅力ーFEUER FANDフュアーハンド BABYSPECIAL276
我が家で使用しているのは、FEUER FANDのオイルランタンです。ジンクというカラーで表面に亜鉛メッキが施されています。カラーのモデルも販売されていますが、金属の感じが感じられるこのジンクがやはりお気に入りです。
この形状のオイルランタンは、別名「ハリケーンランタン」と呼ばれています。実に100年以上前から存在し、基本的なデザインはほとんど変わっていません。この形は一種の完成されたデザインと言えるでしょう。この「変わらない」という点が、魅力の一つでもあります。
ハリケーンランタンの由来は、まさしく嵐でも消えないことから。風に強いのです。
下から上に伸びる左右のアームは、ただのアームではなく空気の通り道になっています。炎により空気が暖められて上昇気流が発生、それにより両側のアームを通って炎に空気が供給される仕組みです。直接外部からの影響を受けにくい構造となっています。
単純ながらもよく考えられた仕組み。まさにアウトドアにうってつけなランタンです。
特にこのレトロなフォルムがたまりませんね。夜になるとほんのりと手元を明るくしてくれます。
LEDの明るい照明を落として、明かりはオイルランタンのみ。キャンプの夜。右手にはビールの缶。ウイスキーでもいいかも。周囲の人の顔は暗くてはっきりしませんが、オイルランタンの小さな炎はテーブル上のコップのありかを示してくれます。心身とした森の中。夜は静かにふけていきます。
こんな雰囲気を期待して、なぜか毎回持ってきてしまいます。キャンプの必需品です。
FEUERHAND(フュアーハンド) ランタン 276 ジンク 【日本正規品】 12562
オイルランタンの使い方は超簡単。
使い方はとても簡単です。燃料を入れて、ガチャっとして、火をつけて、ガチャっとすればOKです。
まず、燃料について。燃料は以下の2種類から。
灯油
パラフィンオイル
オススメはパラフィンオイルです。灯油に比べるとススが出にくいです。ちょっと価格が高めなのが難点ですが、たまのキャンプに使うくらいなのでOKでしょう。また、パラフィンオイルだと、虫が忌避するシトロネラの成分が入ったものも販売されています。ほんのりと柑橘系の香りがします。ただ、虫は寄ってくるので、どれくらい効果があるのかは未知数です。
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本体下部の膨らんだ部分が燃料タンクです。蓋を取って、ここにオイルを注入。ただし、満タンまで入れてはいけません。大体8割くらいまでに。
丸いハンドルを回すと、芯の出し入れが可能です。芯をちょっと出して火をつけます。
芯を出すと火が強くなり、下げると小さくなって、さらに下げると火が消えます。芯を出し過ぎると、勢いよく火が出ると同時にススも大量に発生します。それに芯が早く燃え尽きますので、芯は火が2cm程度上がるくらいに抑えるのがいいでしょう。
火をつける時は、左にあるレバーを押し下げます。
すると、ガラスのホヤが上がって、隙間ができます。芯が見えるので、この隙間からライターやマッチで芯に火をつけます。
レバーを上に戻すと、ガラスが元の位置に戻ります。これで点火はOK。あとは丸いハンドルで火の大きさを調節します。
火が強くならない。←芯が短くなっているかも。芯を交換してみました。
前回のキャンプで、なぜかタンクには十分燃料が残っているのに、火が強くならなくなってしまいました。終いにはいつの間にか消えてしまっています。
どうも芯が短くなっているようです。芯が短くなると、タンク内の芯の端っこが、オイルに届かなくなってしまいます。当然オイルを吸い上げられなくなりますね。芯を交換してみることにしました。
芯の台座?は、爪で引っかかっているだけ。丸いハンドルを左に動かせば、台座を外すことができます。
確かに結構短くなっています。丸いハンドルを時計と反対に回せば、ポロッと芯が取れます。オイルがついているので、紙かなんか敷いて作業しましょう。
芯はアマゾンで500円もしないくらいで売られています。この量を使い切るのに何年かかるのでしょうか。
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適当な長さでカットします。ちょっと長すぎたかも。まあいいや。そのまま使います。
芯が通る口が狭いので、ちょっとコツが入ります。丸いハンドルを回すと、内部で爪のついた歯車が回転し、芯を上下することができます。この歯車まで芯が到達すれば、あとはハンドルを回せば簡単に通すことができます。その歯車に到達するまでがちょっと大変。押し込むような感じで通していきます。それにしても、やはりちょっと長すぎですね。
台座を元通りの位置にセットして作業完了です。簡単に芯の交換ができました。こんなちょっとした作業も楽しいですよね。
芯の交換後、すぐに火をつけてはいけません。芯がオイルを吸うまで、10分程度待ちましょう。
まとめ
以上オイルランタンについて紹介してきました。決して実用的な道具ではないのに、その独特の魅力からキャンプになくてはならない道具の一つとなりました。
テントや寝袋と違って確かに持っていかなくても支障はないのですが、気持ち的に大きな支障があります。これが無いキャンプなんて考えられないほど。なんなんでしょうねこの魅力は。
もしまだお持ちでないなら、是非一つ購入されることをお勧めします。キャンプの楽しみが、一段深いものになることでしょう。
おすすめオイルランタン
最後におすすめオイルランタンをご紹介します。キャンプで使用するオイルランタンの定番といえば、今回ご紹介したフュアーハンドです。ドイツ製のオイルランタンです。
このフュアーハンド以外に、もう一つ定番のブランドがあります。それがアメリカのデイツです。少し大型のオイルランタンになります。
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定番のオイルランタンです。某キャンプ芸人の方が愛用されていることでも有名です。これを買っとけば間違い無いでしょう。使い倒して味が出てきたら、ますます愛着が沸くことでしょう。
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このデイツ社のオイルランタンも有名です。ブラックなフォルムでカッコいいですよね。お値段はちょっとお高めになります。
我らがキャプテンスタッグからもオイルランタンが販売されています。もちろんお値段もお安め。これはありがたいですね。大中小の3種類のサイズで展開されています。
お値段はフュアーハンドの半分くらいになりますが、このブロンズの色もカッコいいですよね。まず試しにオイルランタンを使ってみようと思ったら、これを買ってみてもいいかもしれません。
ホルムガードHOLMEGAARD オイルランタン DESIGN WITH LIGHT Hurricane lantern 4343541
こんなカッコいいモデルも。ガラスの工芸品とも言えます。あまりアウトドア向きではありませんね。ただ、食卓にこんなランプがあると、かなり映えるのではないでしょうか。