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地方都市でマイホームを購入し、家族の幸せを追い求めるブログ

マイホームを買ったらやっぱり転勤になってしまったが、今もマイホームに住み続けているその方法とは?

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マイホームを購入した途端、転勤を命じられた・・・。本当によく聞く話ですよね。実は自分も転勤となってしまいました。残念ながら本当に転勤となってしまったのです。

とは言っても現在も新しいマイホームに住んでいます。別に転職した訳ではありませんし、拒否もしていません。

今回の記事では、企業の転勤について考えてみたいと思います。また、自分の対処方法についても紹介したいと思います。

最近は単身赴任を解消する会社も出てきています。転勤のような悪き習慣は早く無くなって欲しいですね。

 

 

 

 

サラリーマンもリスク それを認識すべき

昔の感覚だと、一つの会社に定年まで勤め上げるのが当然でした。会社のメンバーとして入社し、長年勤務するほど給与も上昇、会社も出来る限り従業員の雇用を維持しようとしました。いわゆる年功序列、終身雇用ですね。

その代わり、従業員は会社からの理不尽な要求を受け入れざるを得ません。転勤は当たり前のことですし、サービス残業だってやらざるを得ません。

年功序列は若いうちは給料が低く抑えられます。おじさんと若い人でそれほど生産性が違うとは考えにくく、もしかすると若い人の方が高い生産性を発揮していることもあるかもしれません。ということは、若いうちは不当に安い給料で働かされていると言え、しかも若いうちに会社を辞めるとかなり不利なのです。

退職金だってそうですよね。ある一定以上勤めて初めてそれなりの金額となります。10年15年勤めた段階で辞めても雀の涙くらいの金額しかでません。このように年功序列終身雇用の会社では、従業員が盲目的に長く働くよう、金銭的に制限が設けられているのです。構造的にブラックになりやすいのです。

しかし、このような制度がまかり通るのも、会社が社員を定年までめんとまで面倒見るという前提があったからですが、最近はどうもそういう状況じゃなくなってきたようです。

昨年あたりから早期退職を募集する企業が増えてきました。富士通や味の素、カシオ、ファミリーマートなど誰もが聞いたことのある大企業においても実施されたのです。

特徴的なのが、黒字でも実施されたということです。リストラと聞くと、会社が赤字で仕方なくというイメージがありますが、昨今のリストラは様子が違うようなのです。

厳しい競争環境のなか、組織をスリム化強靭化する目的で、余分な人材を減らしてしまおうという構造です。つまり企業としては、終身雇用の維持はすでに考えてはおらず、経団連の会長もそのような発言をされていましたね。企業にとっても終身雇用は負担なのです。

ベテランと言われる年齢に達すると肩叩きに合うかもしれないということを、サラリーマンは想定しなければなりません。定年まで頑張るぞ!というのは、かなりリスクの高い行動であると言えます。中高年で外の世界に出されても、波が高過ぎることでしょう。

それにこのコロナショック。そのようなトレンドはますます加速すると考えられますし、ところどころそのような動きが見え始めています。ジョブ型雇用の導入というのもその一環ですね。

そもそもこの変化の激しい時代、今いる会社が継続的に利益をあげられるというのは甘い幻想であり、黒字リストラどころか会社が消えて無くなってしまうかもしれません。自分自身の生活は自分で守らなければなりません。会社だけに依存はできません。

昔のイケイケどんどんの時代と違って、ただサラリーマンでいることは、徐々にリスクの高い行動になりつつあると言えます。

 

転勤は時代遅れ

会社は従業員を守れなくなりつつあるのに、働き方はまだまだ変わっていません。会社が従業員を守ることを前提とした働き方が続いているのです。サラリーマンにとっては損な状態が続いています。

転勤制度もその一つです。突然希望してない土地で生活するよう会社から命じられるのです。強制的に移住させられるようなものです。単身赴任だと家族離散です。ただ会社に労働力を提供してその対価として賃金を受け取っているだけなのに、時間外労働はまだ受け入れられても、強制的に移住までさせられるって、よくよく考えてみるとかなりおかしくないですか?会社に過剰サービスし過ぎでしょう。

その地方の人員が足りなくてどうしようもなくというのならまだ分からんでもないですが、周りの人の転勤を見ていても本当にそれ必要か?と疑問に感じてしまうものばかりです。ただ何となくで決めてんじゃないのかと。下手をすると人の人生を左右してしまうというのに。人をしょっちゅう異動させなければならないのって、それは上層部が無能だからといっても過言ではないでしょう。そもそもおじさん達の考え方が時代に合ってないのだと思います。

転勤って命じられた方は、必ずといってもいいほどモチベーションが低下するでしょう。それに現地の仕事に慣れるために必要な時間は少なくありません。しかも引き継ぎなんて完璧にはできないでしょうし、顧客との人的な繋がりが薄れる恐れもあります。担当を変えるたびに顧客が離れてしまうって良くある話です。転勤を命じる方としては売上の拡大が目的なのでしょうが、なんか逆効果になりそうです。というか転勤の効果測定ってされているのでしょうか。

社会的な状況を鑑みても、転勤って時代に合わなくなっています。最近は夫婦共働きがスタンダードです。下記の記事で解説していますが、その背景としては日本人の給料がほとんど上がってないかむしろ下がっているという状況がありました。つまり片方だけの収入では厳しいという事情があるのです。社会保険料や税金は継続して上昇し可処分所得が減り続けているなか、物価や不動産価格も上がっています。夫婦共働きは当然の結果なのです。

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しかし、ある程度年齢が高い層は世の中がそのような状況であることをほとんど理解していないようです。未だに「家族で行くんか?」なんてことを聞かれて耳を疑いました。年齢が高い層つまり会社の経営層が現役バリバリのころは、奥さんは専業主婦であることが当然でした。恐らく今もなおそうした昭和の感覚が抜けていないのでしょう。

小さい子供がいると大変です。小さい子供がいる場合、転勤は夫が命じられる場合が多いでしょう。奥さんが働きながらワンオペ育児をせざるを得ない状況となります。社会で子育てを支えようという風潮のなか、古い体質の企業はそれに抗おうとしているかのようです。

とはいっても企業が良くないことをあえてやっているわけではありません。非効率とは分かりつつもなかなか変化するに至っていないだけでしょう。

日本企業は世界的にも生産性が低いと言われています。転勤制度やハンコ文化など従業員一人一人は馬鹿げているとは思いつつも、組織になると変化できないのです。ルールだからと押し付けられます。分かっちゃいるけどやめられないのです。

ハンコというと、コロナによりリモートワークが浸透しましたが、ハンコを押すために出社するというなんとも日本らしい馬鹿げた話をよく耳にします。うちの会社でもリモートワークの申請をする際に、用紙にハンコを押さなければなりませんでした。えっハンコいるの?って感じです。ましてやそんな場合サインだって不要で、オンラインで完結できるでしょう。

他社のことはよく知りませんが、うちの会社でも無駄に非効率な仕事がたくさんあります。恐らく他社も似たような状況なのでしょう。こうした非効率が日本の成長の足を引っ張っているのではないでしょうか。

最近シン・ニホンという本を読みました。日本の将来に悲観的になっていたところ、まだまだやれると思うようになりました。転勤をはじめとする非効率な慣習を少しでも無くしていきたいですね。それが日本の復活の原動力になるのではないでしょうか。

 

 

 

どうやって対処した?

奥さんも働いていますし、子供はその時2歳でした。幸い広島から岡山への転勤なので、距離がそんなに離れている訳ではありません。例え単身赴任をしたとしても高速バスなどを利用すれば安価に帰れますので、毎週末帰れないこともありません。

とはいっても平日は奥さんワンオペになってしまい、かなり負担をかけてしまいます。何より週末しか子供に会えないのは無理です。あり得ません。どうして2歳のかわいい子供と、会社の都合で離れ離れにならなければならないのか。それは仕事を頑張るということとは別問題だと思います。

それに買ったばかりの新居に住めないのも意味が分かりません。

そこで、転勤は受けるとしても、通勤という道を探ることにしました。

 

新幹線通勤をすることに

 

当初は単身赴任をする方向で話が進んでいました。ちょっと待てー。俺は家族と住むぞという決意のもと、通勤することを考えてみました。

通勤といっても広島と岡山はかなり距離があり、在来線では途中で乗り換えなければなりませんし、通勤では無理なくらい時間がかかります。新幹線しかありません。

幸いなことに中国地方は支店と支店の距離が離れており、過去にも転勤で新幹線通勤を経験した先輩方が多数いました。その方達から色々アドバイスをもらって、新幹線通勤を希望することにしました。

 

理詰めで交渉を

とは言っても新幹線だと定期代がかなり高額となります。コストにうるさい会社です。認めてもらえるのでしょうか。3ヶ月定期で約36万円。一月12万円くらいです。

単身赴任した時と比較して、新幹線通勤にコスト的なメリットがあれば認めてもらえるでしょう。

うちの会社では、単身赴任の場合上限8万円の家賃補助があるのと、月3万円の単身赴任手当が出ます。上限近い家賃の物件を選んだとすると、手当と合わせてほぼ新幹線通勤に近いコストとなります。

ただあと少し足りません。もうちょっとコスト的メリットがなければなりません。

自分は営業なのですが、担当するお客さんは福山市に多くあります。福山市は広島県の右端に位置し、どちらかというと岡山に近い都市です。岡山から車で訪問してもいいのですが、高速代とガソリン代がかさみますし、何より事故のリスクがあります。この岡山と福山の間を新幹線の定期券を利用することで、コストはもちろんのこと時間的なメリットも出てきます。

というような説明をすることで、新幹線通勤が認められたのでした。もちろん自分だけの力ではなく、部長や所長の後押しがあったお陰でもあります。

 

まとめ

以上転勤させられたことに対する恨みつらみを書いてきましたが、最終的に新幹線通勤を認めてくれた会社には感謝しています。だって通勤費が3ヶ月に一度振り込まれるのですが、えっいいの?という金額なのですから。

自分の場合はたまたま新幹線通勤ができたので、家族と一緒に生活できていますし、新しいマイホームで寝ることもできています。運が良かったと言わざるを得ません。もっと離れた支店への転勤だったらどうなったことやら。

最近は転勤に対して見直すような動きが出てきています。会社によっては転勤は原則無しとしているところもあります。羨ましい限りですね。

希望しない転勤って本人のモチベーションを下げることはあっても上げることはないでしょう。単身赴任した人の生産性が上がるでしょうか。不必要な転勤って絶対非効率です。こんな転勤を無くすことが日本の復活の一因になると考えるのですが、いかがでしょうか。

と書いてきましたが、独身の間であれば転勤ってやっといても損は無いかもしれません。知らない土地で生活を始めるというのもいい経験になりますし、出会いのチャンスがあるかもしれません。自分も広島への転勤が無ければ、まだ独身だったかもしれません。まあ、転勤も悪いことばかりではありませんね。