「新幹線が安く使えるぞ」
非情な転勤により、今は大阪に単身赴任。家族と離れ離れです。子供はまだ4歳。平日は無理にしても、週末は家族のもとで過ごしたいものです。
ただ、問題となるのがお金。家は広島市。単身赴任先は大阪。新幹線で行き来するとなると、片道1万円近い費用が。往復で2万。毎週だと破産してしまいます。高速バスという手もありますが、やっぱりしんどいですよね。
救世主が現れました。単身赴任の強い味方が。
その名も「直前割」。格安で新幹線移動ができます。
今回は新幹線の直前割をご紹介します。自分の利用の仕方についても。(2022.7更新)
新幹線直前割ってなに?利用方法は?
ズバリ新幹線を格安で利用することができるゴールデンチケットです。コロナで新幹線の利用者が減ったことから、2020年9月から販売が開始されています。
直前ということで、3日前から前日までが販売期間です。
例えば、広島と新大阪間は通常自由席で9,890円。直前割ではなんと、6,200円で利用できてしまいます。
そんなお得な直前割。ただ、利用には制限があります。いつでも利用できる訳ではないのです。直前割の利用方法についてご紹介しましょう。
どの新幹線にも乗れるの?
山陽新幹線で運行されている新幹線に乗車することができます。山陽新幹線なので、新大阪から西側のみ。新大阪博多間が利用可能です。
一つ問題が、、、。実はのぞみには乗れません。もちろんさくらやみずほも。つまり、速い新幹線には乗車することができません。乗れるのは「ひかり」か「こだま」のみ。
また、座席にも制限が。乗車できるのは指定席のみ。自由席には乗車できません。
山陽新幹線の「ひかり」と「こだま」の指定席
ひかりとこだまであっても、以前は設定されない列車もありました。現時点(21年4月16日以降)では、すべてのひかりとこだまが対象となっています。
いつでも使えるの?
設定されるのは、金土日祝のみです。月曜日から木曜日の平日は利用できません。単身赴任の帰省にもってこいな設定日ですね。
また、販売期間も定められています。現在の販売期間は、21年3月30日から21年6月26日まで。今のところ、一旦販売期間が終了しても、すぐさま次の販売期間が設定されています。恐らく新幹線の利用状況を鑑みて、販売方法を決めているのでしょう。
金曜日 土曜日 日曜日 祝日
切符はどうやって購入するの?
駅の窓口では販売されていません。券売機でも。
販売はインターネット予約「e5489」のみです。
注意が必要なのが、スマートEXではないこと。同じく新幹線のネット予約はスマートEXがあります。スマートEXならICカード等で乗車可能です。
e5489の場合、一部新幹線ではチケットレスが利用可能ですが、山陽新幹線では従来の切符を受け取って乗車することになります。切符はみどりの券売機や受取機、あるいはみどりの窓口で受け取りが可能です。
e5489はもちろんスマホでも予約可能です。仕事の状況を見て「よし、明日帰ろう!」と思い立ったらその場で予約が可能です。座席も画面上で指定することができます。
インターネット予約「e5489」のみ
で、どれだけ安くなるの?
これまで色々と説明してきましたが、もっとも気になるのは「いくらになんの?」ですよね。
21年3月までは、「直前割50」というサービス名称であり、その名の通り通常価格の半額で乗車することができました。
現在は少し値上がり。だいたい30〜45%くらいの割引率です。値上がりは残念ですが、それでもかなり安い金額で新幹線が利用できます。
運賃の例をあげておきます。下記にあげた区間以外でも多数設定されていますので、JRのWEBサイトでご確認ください。
発 | 着 | 通常運賃 | 直前割 | 割引率 |
新大阪 | 岡山 | 5,610 | 3,900 | 30.48% |
新大阪 | 広島 | 9,890 | 6,200 | 37.31% |
新大阪 | 小倉 | 13,870 | 8,200 | 40.88% |
新大阪 | 博多 | 14,750 | 8,400 | 43.05% |
新神戸 | 岡山 | 5,170 | 3,700 | 28.43% |
新神戸 | 広島 | 9,670 | 6,100 | 36.92% |
新神戸 | 小倉 | 13,540 | 8,000 | 40.92% |
新神戸 | 博多 | 14,420 | 8,200 | 43.13% |
岡山 | 広島 | 5,610 | 3,900 | 30.48% |
岡山 | 小倉 | 10,550 | 6,800 | 35.55% |
岡山 | 博多 | 12,100 | 7,400 | 38.84% |
広島 | 小倉 | 7,140 | 4,900 | 31.37% |
広島 | 博多 | 8,570 | 5,800 | 32.32% |
新幹線直前割 自分の利用方法をご紹介
ここからは個人的なこと。自分がどのように直前割を利用しているかご紹介したいと思います。ちょっとした裏技も?
単身赴任の帰省で利用
メインの利用方法は単身赴任先からの帰省のため。メインというかその目的のみですね。仕事の移動は会社から交通費が出るので、プライベートなシーンで利用しています。
家族が住む広島には毎週末帰ることが目標。しかし、会社から支給される帰省費用は月に1回のみ。月に4回帰るとすると、残りの3回は自腹でなんとかしなければなりません。
当初は、高速バスの利用を考えていました。バスなら直前割よりさらに安い金額で移動ができます。しかし、バスはいかんせんしんどいですよね。乗車時間も5〜6時間。
直前割の存在は、単身赴任者にとって大変ありがたいこと。コロナの利用者減を受けてのサービスではありますが、今後も継続して欲しいものです。
早朝・夜の新幹線が速い!
乗車できるのはひかりとこだまのみ。のぞみは利用不可。
「えっ、こだま?めちゃくちゃ時間がかかるやん」
新大阪広島間はのぞみだと1時間半程度。こだまだと下手をすると3時間くらいかかってしまいます。3時間も乗車するなんて大変ですよね。
この所要時間。実は時間帯によって変わるのです。
のぞみが活発に行き来する時間帯。つまり日中の多くの人が移動する時間帯のひかりやこだまは、それこそ3時間かかります。しかし、朝や夜の時間帯は、かなり所要時間が短くなるのです。
例えば、6:59新大阪発のこだまは、9:21に広島に到着します。2時間20分ほど。また、21:32新大阪発のこだまは、2時間10分ほどで広島に到着します。そして、21:59広島発のひかりは、23:32に新大阪に到着します。なんと1時間32分で着いてしまいます。時間帯を選べば、のぞみと変わらない時間で移動できてしまうのです。
平日の移動はバスしかない
最高な直前割。一つ問題点が。上にも書いたように、設定されるのが金土日祝日のみ。単純に休日帰省するだけなら問題ありません。
しかし、金曜日や月曜日にテレワークを兼ねた帰省をする場合。木曜日や月曜日に移動しなければなりません。そう、その日は直前割が設定されていないのです。
となると、通常料金を出してのぞみで帰ってくるか、高速バスを利用しなければなりません。高くつくか、しんどいか。
一度夜行バスを利用しました。初めて乗車する前は、結構ワクワクしたものですが、乗車した後はフラフラでした。乗って、寝て、目が覚めたら着いているなんて簡単に考えていましたが、そもそも寝られません。ほぼ徹夜状態。その日は1日中体調が良くありませんでした。
まあ、慣れなんでしょうけど。なるべく新幹線で移動したいものです。
まとめ
大阪に転勤が決まった時は、しょうがないからバスで往復しようと考えていましたが、新幹線の駅にやたらと「直前割」のポスターを目にします。何やら安いらしい。駅構内にいっぱい貼ってあります。特にエスカレーターでは、連続して「直前割」の文字が目に飛び込んできました。ちょっと調べてみよう。
実際に赴任し、いよいよ直前割なるものを利用することに。「これ最高だ。」
高速バスしかないなんて考えていましたが、直前割を使えば新幹線でありながら安価に家族のもとに帰れることが分かりました。一筋の光明が差し込んできたのです。希望のひかり(こだま)でした。体のことや時間のことを考えると、なんとか新幹線を活用したいですね。
ただ、直前割はコロナ禍を受けてのもの。アフターコロナで人の移動の活発化し、新幹線の需要が戻ると、もしかすると直前割の設定は無くなる可能性もあります。JRからすると嬉しくないかもしれませんが、我々不幸な単身赴任労働者にとっては、今後も続けて欲しいサービスです。
追記:直前割が終了。バリ得を使っています。
便利だった直前割。毎週末のヘビーユーザーでした。しかし2022年2月末で直前割が終了。残念です。
現在は日本旅行のバリ得を利用しています。直前割より少しだけ高くなりますが、同じような金額で新幹線に乗車できます。今ではバリ得のヘビーユーザーです。
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