とうとうこの日が来てしまった。乗客数の減少を受けて、2020年から始まった新幹線の直前割。時限的な割引施策でしたが、好評だったのか何度か延長されてきました。しかし、とうとう22年2月末をもって再延長されずに終了となりました。
現在大阪に単身赴任中。週末は家族と過ごすため、広島に戻ります。平日は大阪、休日は広島の2拠点生活。それを支えていたのが直前割でした。
なので、直前割が無くなるのは、かなりショックなこと。山陽新幹線を安価に利用できたので、自分と同じように心痛める方も多いのではないでしょうか。
これからどうしようか。毎回バスで帰るか、帰る回数を減らすか。そんなことを考えましたが、実は今でも毎週新幹線に乗っています。しかも、費用はほぼ変わらずに。
その方法とは?それは「バリ得」です。
・新幹線直前割が22年2月末で終了。
・単身赴任先の大阪と家族のいる広島間を毎週末利用していたので、直前割の終了は痛い。
・日本旅行の「バリ得」なら、安価にこだまとひかりに乗車できる。
・「バリ得」使用時のきっぷの受取方法を解説。
新幹線直前割が終了。これからどうする?
直前割のヘビーユーザーでした。なんせ毎週利用していましたから。広島と単身赴任先である大阪との往復。月に1往復分は、会社から帰省費用が支給されます。その他は自腹。毎月最低3往復は直前割を利用したことに。ヘビーユーザーと言えるでしょう。
直前割を使う目的は、もちろん移動費用を抑えるため。単身赴任の強い味方となっていました。過去にこんな記事も書いており、直前割の終了はかなり残念。
通常の新幹線運賃は、広島新大阪間で10,000円を超えます。それが直前割だと6,200円。月に3往復つまり6回乗車すると、通常運賃で60,000円オーバー。直前割だと37,200円です。全然違いますよね。
直前割はのぞみやさくら、みずほには乗車できません。こだまとひかりのみ。下手すると1時間以上余分に時間がかかります。しかし、そのくらいの時間はどうでもよくなるくらい金額が魅力的。ゆっくりと読書をする時間にもってこいですね。
しつこいですが、その直前割が終了してしまいました。これからどうしたものか。何か良い方法がないか考えてみます。
バスは安いがしんどい。なんとか新幹線を利用できないものか。
まず代替手段として思い浮かべるのが高速バスです。夜行バスで5,000円以下、普通のバスだと4,000円以下で移動できます。かなり安いのが特徴。毎回バスで帰れば、費用を抑えられますね。
しかし、時間がかかるのがデメリット。片道で5時間程度かかります。夜行バスは休憩が多くなるので、7時間くらいかかります。
日中のバスも夜行バスも経験しましたが、やはりしんどい。たまに利用しますが、費用は抑えられるものの、体への負担が大きいです。めちゃくちゃ疲れますね。
やはり基本的には新幹線で移動し、バスを使うのは月に1回くらいにしたいところ。
のぞみは予算オーバー。無理です。
もちろんお金をかければ広島に帰ることができます。月に4回広島に帰るとして、そのうち1回分は会社から費用が出ます。3往復は自腹。
一瞬のぞみで帰ることも考えましたが、片道10,430円。3往復で62,580円。毎月6万円をかけるのは、しがないサラリーマンには到底無理な話です。
あった!日本旅行の「バリ得」
新幹線直前割が終了し、絶望の淵に立たされたとき、奥さんから救いの一言が。そう言えば奥さんは旅行会社に勤めています。そう今は大変な旅行会社。ボーナスが0になってしまいました。早く元に戻って欲しいものです。
奥さん:「あかふうのバリ得は?」
自分:「何それ?あかふう?」
奥さん:「赤い風船。日本旅行の。直前割みたいなやつがあったはず」
自分:「日本旅行で?そうか旅行会社か」
さすが旅行会社社員のうちの奥さん。ライバル会社である日本旅行の商品もご存知でした。
早速日本旅行のWEBサイトを見てみます。確かに「バリ得」という商品があります。
旅行会社では新幹線切符単体では販売しておらず、宿泊とのセット売りだけだと思い込んでいました。しかし、バリ得では新幹線の切符単体で販売が。しかも直前割と同じような価格で。これを利用しない手はありません。
バリ得とは?
こだまとひかり限定で、お得なお値段で新幹線が利用できます。新幹線で設定されているのは、新大阪鹿児島中央間の山陽新幹線および九州新幹線区間です。
宿泊をする必要はなく、片道の新幹線切符を購入できます。1名から利用可能です。
料金は?利用制限は?
広島新大阪間で7,000円です。直前割は6,200円でした。ちょっと高くなりますね。
その他の区間は以下の通りです。ただし、GWやお盆、お正月の繁忙期は価格が通常料金並みに上昇します。高い価格で遅い電車に乗ってもしょうがないので、そんな時は通常料金でのぞみを利用します。
・新大阪→岡山 4,200円
・新大阪→広島 7,000円
・新大阪→博多 8,600円
・新大阪→熊本 11,000円
・新大阪→鹿児島中央 12,900円
・新神戸→岡山 3,900円
・新神戸→広島 6,900円
・新神戸→博多 8,600円
・岡山→博多 8,600円
・広島→博多 6,300円
目的地は新幹線駅だけに限りません。四国は岡山で在来線に乗り換えます。
・新大阪→高松(新幹線+快速マリンライナー) 5,300円
・新大阪→高知(新幹線+特急南風) 7,600円
・新大阪→松山(新幹線+特急しおかぜ) 8,000円
乗車できるのはこだまとひかりのみ。のぞみなど速いのは利用できません。九州新幹線はさくらとつばめに乗車できます。さくらは博多から。博多まではやはりこだまとひかりのみです。すべて指定席のみ。
旅行会社の商品ですので、キャンセルする際にはキャンセル料が発生します。
直前割は金土日祝のみの設定でした。しかも直前割というだけあって、3日前からしか購入できませんでした。バリ得は曜日の制限がありません。いつでも利用可能です。しかも1ヶ月前から購入できます。
どうやって購入できる?
日本旅行のWEBサイトで購入できます。
販売はインターネットのみです。乗る列車はもちろんのこと、席も選ぶ事ができます。
支払いはクレジットカードのみ。
切符の受け取り方法は?
では、買ったはいいが、切符はどこで受け取れるのでしょうか。実は新幹線駅の券売機で発券できます。券売機の画面に「旅行会社で購入した切符のお受け取り」のボタンが表示されています。それをタッチしたら、QRコードが読み取れるようになります。
スマホで日本旅行のマイページにアクセスして、発券用QRを表示します。券売機で読み取らせたら、すぐに切符が出てきます。
券売機の「予約したきっぷのお受取り」をタッチします。
次の画面の「旅行会社で予約されたきっぷの受取」をタッチ。
スマホ画面に表示したQRコードを読み取らせます。
上記はJR西日本のみどりの券売機。JR東海の青い券売機でも発券可能です。新大阪だと、青い方が多いですよね。
「予約したきっぷの受取」をタッチ。
「旅行会社で予約されたきっぷの受取」をタッチ。
同じくQRコードを読み取らせます。
発券はかなり簡単にできます。ただ、スマホにQRを表示させる必要があるので、スマホの充電や通信制限に注意しましょう。
通信制限になってしまったら、WiFi環境で下記の画面をスクショしておくのがおすすめです。
ちょっと高いが、直前割より使いやすいかも
広島新大阪で直前割は6,200円、バリ得は6,800円です。600円ほど高くなりますね。恐らくこの部分が旅行会社の利益になる部分なのでしょう。結構薄利で販売されているようです。
多少高くはなりますが、使い勝手は良くなります。直前割は金土日祝のみの利用でしたが、バリ得は平日でも同じお値段です。
これが単身赴任者にとってありがたいのです。それは、広島でいつでもテレワーク可能になったこと。
土日の帰省に合わせて、金曜日か月曜日にテレワークをしています。金曜日にテレワークするなら、木曜日の夜に新大阪を出発。月曜テレワークなら、月の夜か火の朝一に広島を発ちます。直前割の無い平日に移動するしかなかったのです。
会社の費用でのぞみが使えるのは、月に1往復分つまり2回だけ。これまでは、そのタイミングしかテレワークができませんでした。
バリ得なら月曜でも木曜でも安い価格で新幹線が利用できます。つまり、月曜テレワークをしてその夜に広島から大阪に移動、火曜日にオフィスへ出社というのを毎週実行できることに。家族との時間が増えそうです。
まとめ
毎週末の広島大阪間の移動。約4割引で新幹線に乗れる直前割は大変ありがたい切符でした。
直前割が導入された背景には、コロナ禍で乗客数が大きく落ち込んでしまったというのがあります。アフターコロナで人々の移動が戻りそうな状況で、これ以上需要喚起をする必要性が薄れてきたのでしょう。確かに毎週新幹線に乗っていると、駅や車内の賑やかさがだいぶ戻ってきたのを実感します。
いつかこの日がやってくることは覚悟していましたが、とうとう直前割が終了に。もう(安く)広島に帰れないのか。
そんな時に出会ったのが、日本旅行のバリ得。これはありがたい。これまでとほぼ同じ値段で新幹線が使えます。直前割の代替手段がありました。
ちなみにJTBでも同じような切符を販売していますが、こちらは片道8,000円。日本旅行に比べて1,200円も高いです。それは、あべのハルカス展望台への入場券がセットになっているから。確かにハルカスに行くならお得ですが、それいらないですよね。
まあとにかく、安く行き来できる手段があって良かったです。