キャンプ道具で使ってて嬉しくなるものと言えば、火を使う道具ですよね。バーナーにしろランタンにしろ、点火する瞬間はかなりワクワク。特に液体燃料を使用するものは、加圧やプレヒートのような「儀式」が点火までに必要であり、それがまた楽しさを膨らませます。
今回は、なかでも趣味性の高いガソリンランタンの話。LEDのランタンは気軽に使えるし、最近のものはかなり明るく点灯時間も長いです。火を使うランタンでも、ガスランタンなら簡単に明かりを得ることができます。わざわざポンピングなどの作業をしないと点灯できないガソリンランタンは、キャンプならではの趣味性の高い道具といえます。
だからこそ、それに魅了される人が多く、自分もその一人です。慣れてしまえばそんなに手間なく点灯することができますし、何より使っていて楽しい。毎回のキャンプに持って行っています。
愛用しているガソリンランタン。コールマンの286Aをご紹介します。
コールマンのガソリンランタンについて
ガソリンランタンを製造するメーカーはそれほど多くありません。アメリカのアウトドアブランドであるコールマンがその代表。ガソリンランタンの定番製品を販売しています。
主な製品は3種類。まずは今回ご紹介する「ワンマントルランタン」、「パワーハウス ツーマントルランタン」、「ノーススター チューブマントルランタン」の3種類。後の製品になるに連れて、より明るいものになります。ワンマントルランタンは、もっとも暗いランタンではありますが、それでも十分な明るさがあります。
燃料は、液体燃料のランタンよっては灯油が使えるものもありますが、コールマンのランタンはホワイトガソリンを使用します。
コールマン286Aの魅力
ガソリンランタン全般に言えることですが、点火する作業自体の楽しさがその魅力と言えるでしょう。
まずマントルを空焼き。マントルが燃え白くなったら、ガラスのホヤを取り付け。それから、何十回もシュポシュポとポンピング。タンクの圧力が高まるにつれ、ポンピングに力がいるようになってきます。これ以上押し込めないくらい硬くなったらポンピング終了。続いて、ライターを用意します。ホヤの隙間からライターを差し入れて着火。ランタン本体のつまみを緩めると、加圧したタンクから燃料が噴き出て、ボワっと着火します。初めはジェネレーターが温まっていないので、大きめの炎が本体の外にまで溢れ出てきます。さらに追加のポンピングをすると炎が落ち着いて、力強い明かりが暗闇のテントサイトを照らしはじめます。
長々と書きましたが、点火するまでに上記の「儀式」が必要となります。一見めんどくさそうですが、これがまた楽しいのです。もうガソリンランタンを灯すためにキャンプへ行くといっても過言ではありません。LEDならボタンを押せば点灯しますし、ガスランタンもバルブを開けてカチッと着火すれば、簡単に明るくなります。一手間かかるガソリンランタンですが、それが魅力的なのです。
長く使えることもその魅力の一つ。パーツは豊富に用意されており、修理しながら使えばほぼ一生ものです。複雑な機構でもないので、そうそう壊れることもありません。親から子へ受け継ぐなんてことも。数十年前のコールマンのガソリンランタンが、普通に中古品として売られていたりもします。
286Aの点火方法をご紹介します
では、そんなコールマンのワンマントルランタン286Aは、どのように点火するのでしょうか。詳しく解説したいと思います。
マントルの取り付けから点火まで
まずは新品のマントルを取り付けるため、ガラスのホヤを取り外します。ちなみにマントルは壊れない限り何度も使用することができます。頭のねじを外します。
マントルがついてますが、あえて新品のマントルに交換してみます。一度灰になったマントルは、かなり脆くなっています。指で少し触れただけで崩れてしまいます。
コールマンのマントルです。ホームセンターなどどこでも売っているので、この純正品を使用するのが良いでしょう。
タンクに燃料を補充します。こんな漏斗があると便利です。これもコールマンの純正品です。燃料は、MSRのフューエルボトルに入れて持ち運んでいます。
つまみがOFFの位置になっているのを確認しましょう。
ノブを前後させ、硬くなるまでポンピングします。
燃料の出口にマントルを取り付けます。溝のようなところがあるので、そこに紐を結びつけます。
余った紐はカットしておきます。紐が焼けたマントルに触れるだけでも、マントルは壊れてしまいます。
マントルを取り付けたら、ライターで燃やします。
こんな感じで全体的に白くなればOK。
ホヤを取り付けました。ここでもマントルに触れないよう注意します。
いよいよ点火します。下の穴からライターの先を入れます。このように、先っぽが伸びるライターが便利です。SOTOのスライドガスマッチを使用しています。
つまみを左へ回すとボワっと着火します。大きな炎が上がることがありますが慌てずに。
追加のポンピングを行うことで、火が安定します。ゴーという燃焼音をと共に、安定的に強い光が灯ります。
つまみを操作することで、明るさを変えることができます。
注意点は?
286Aの点火方法をご紹介しました。ホヤのガラスにヒビが入っているのに気がつきませんでした?マントルに穴が開いている状態で火をつけると、その1点から炎が漏れ出し、このようにガラスにヒビが入ってしまいます。
一度車から出すときに、ケースに入ったまま地面に落としたことがあります。慌ててチェックしましたが、その時はガラスに異変はありませんでした。マントルもチェックしたはずですが、一部壊れてしまっていたようです。それに気づかずに火をつけたことで、ヒビが入ってしまったのでした。
ケースに入れていれば、これまで車の揺れなどでマントルが壊れたことはありません。なので、一度取り付けてしまえば、思ったより長く使うことができます。ただ、落とすなど強い衝撃を与えてしまった時は、必ずマントルをチェックしましょう。持ち運び時にはケースは必須です。
まとめ
キャンプに欠かせないアイテムである286A。これなしのキャンプは考えられません。ワンマンとるといえど結構明るくて、オレンジの優しい光がテントサイトを包み込みます。
夏場はテントから少し離して設置し、虫除けの役目を請け負っています。明るい光には虫が寄ってきます。
点灯するまで少し時間がかかりますが、これがまた楽しい。電池やガスカートリッジなどのゴミが出ないのもメリットですね。慣れてしまえば、点灯するのも難しくありません。
キャンプにオススメのアイテムです。