マンションと一戸建て、どっちがいいの?。賃貸か購入かに並ぶやマイホームに関しての永遠のテーマです。答えが無いですよね。人それぞれで異なります。
我が家はマンション。分譲マンションを購入し、住み始めてから2年が経過しました。
実際に分譲マンションをマイホームとした立場から、マンションと一戸建てそれぞれのメリットとデメリットについて考えてみることにしました。
マンションに住んでいるからこそ、一戸建てのメリットも見えてきました。そして、マンションで良かったなと思える面も。
うちの実家は一軒家。一軒家にも住んだ経験があります。というか今は単身赴任で実家に帰ってきているので、平日は一戸建て、休日はマンションという二重の生活をしています。
そんな中で感じたマンションと一戸建てそれぞれのメリットとデメリット。ご紹介しましょう。
マンションと一戸建て それぞれのメリット
まずはマンションと一戸建てのメリットを考えてみたいと思います。
マンションのメリット
マンションのメリットから見ていきましょう。
とにかく楽だ
マンションの良さ。やっぱり楽ですよね。
家の作りでいえば、メゾネット出ない限りは平面なので、縦の移動がありません。家に階段が無いのは大変楽でいいです。夜トイレに行くのも億劫ではありません。
管理面でも、マンションには管理人さんがいるので、建物の周りや廊下の掃除は管理人さんがやってくれます。ゴミ出しも24時間いつでも出すことができますし、マンションによっては玄関先置いておけば回収してくれるところも。
家のことで余計な時間を奪われることがない。それがマンションのメリットの一つです。
便利な場所に住める
駅から徒歩5分以内。いくらテレワークが普及したとはいえ、まだまだ通勤は減る兆しが見えず。東京から地方への脱出みたいなことも聞きましたが、実際のところはそんな動きはほとんど発生していない模様。結局のところ便利な都心の人気は今後もずっと続くのでしょう。
便利なエリアに住むなら、マンション一択でしょう。もちろん戸建てでも便利な場所に居を構えることはできますが、マンションより高額になります。駅近ならどうしてもマンションになってしまいます。
眺望が良く、風通しも良い
マンションに住んで良かったなと思うのが、眺望の良さとそれに伴う風通しの良さ。もちろん目の間に高いビルやマンションが建ってないことが条件でありますが。
我が家は8階ですが、前に高い建物がないので、結構眺めが良いです。天気の良い日は遠くまで見渡せますし、真夜中に部屋を暗くして外を眺めると、街や車の明かりがキラキラしてキレイなんですよね。
そしてなんと言っても風通しがいい。結構強めの風が入ってくるので、夏でもエアコンをつける日が少なくすんでいます。夏場の光熱費が抑えられます。
セキュリティ
マンションの良さはセキュリティの高さ。まずエントランスはオートロックになっており、鍵を持った人しかマンションの建物内に入ることができません。そしてもちろん玄関にも鍵が。我が家のドアは、2つの鍵がかけられるようになっています。泥棒は侵入に時間がかかるのを嫌います。鍵が複数あると効果的なのです。
玄関から侵入されなくても、窓やベランダから入られる恐れもありますよね。マンションの低層階ならその心配もありますが、高い階ならその心配も少ないでしょう。我が家は外出時でも窓を開けっぱなしです。一軒家だとそうはいきませんよね。
また、マンションだと、標準装備としてセキュリティの設備が搭載されています。セキュリティをオンの時に窓やドアが開けられると、管理人室や警備会社に通報されます。
建物の価値が維持されやすい
鉄筋コンクリートで作られたマンション。建物の耐用年数が高く、価値が減少しにくいです。固定資産税の減価償却期間は、木造の一戸建てが22年、鉄筋コンクリートのマンションは47年となっています。まあ、価値が維持されやすい反面、固定資産税は下がりにくいのですが。
エリアや購入するタイミングにもよりますが、買った時より高く売れるなんてケースも。
災害時の安全性
強固な鉄筋コンクリートの躯体であるマンション。一戸建てと比較して災害に対して強くなるでしょう。
最近は雨の量が尋常ではなく、「線状降水帯」などと数年前ではあまり聞かなったような言葉が頻出しています。我が家は広島にあるので、雨による災害は結構身近にあります。毎年のように土砂災害が発生しています。
我が家は平地にあるので土砂災害の危険性はありませんが、洪水や津波といった水の災害は可能性があります。そのような水に関する災害に対して、マンションの高い部屋であれば部屋のが浸水してしまう危険はありません。
一戸建てのメリット
マンションのメリットを見てきました。では、一戸建てのメリットは?
車に関しては一戸建てが便利
マンションの我が家。車に関しては、絶対的に一戸建てが便利です。
そもそも駐車場代がかかりませんよね。マンションの場合、分譲マンションであっても月々の駐車場代が徴収されます。いや、かからないマンションもありました。鳥取の米子市で住んだマンションだと、無料で駐車場もついてきました。そうした地方もありますが、大都市部なら当然のようにかかってきます。一軒家なら自宅の駐車場にとめればタダですよね。
そして物理的な利便性も。玄関から車までの距離が違います。マンションだと玄関から出て、エレベーターに乗って、エントランスを通り抜けてようやく車です。平面駐車場ならマシですが、機械式だと車を出すまでに時間がかかってしまいます。一軒家なら玄関出てすぐ車に乗れます。大きな荷物がある時など大変便利ですよね。
あと、盲点なのが洗車。基本的に自分で洗車をしたいのですが、マンションだとほぼ不可能。マンションによっては洗車スペースが設けられていることもあるようですが、我が家にはありません。洗車するときは、洗車場に赴いています。
一般的にマンションより広い
マンションは年々値上がりしています。価格の上昇と反比例して部屋の占有面積はどんどん狭くなっています。価格の上昇を抑えるため、面積を小さくし、しかも設備も安いものになっているようです。
東京23区のマンション。平均の占有面積は年々下がっており、今では60平方m台前半くらいの広さしかありません。しかも平均購入価格は6,300万円台。高い価格の物件を購入しても、狭い部屋にしか住めないのです。
一方で建売一戸建ての平均面積は100平方m台。マンションで100平方mというと億ションの広さです。一戸建てはフロアが垂直に重なるので、階段での登り降りが必要にはなりますが、広い居住面積が確保できます。
自分の庭ができる
植物が好きなので、庭を持つ一戸建ては大変羨ましく思いますし、憧れますね。マンションの場合、ガーデニングするならベランダしかありません。もちろんベランダには洗濯物も干しますので、ベランダすべてをガーデニングに割り当てる訳にはいきません。ベランダの一角に植木鉢を置く程度です。タワーマンションなどでは、ベランダにものを置くのは禁止されている場合もあります。
通勤途中に見かける一軒家では、すごくカッコいい庭に仕立てているおうちもあります。通るたびに「いいなー」なんて思ってしまいます。
自分の裁量で決められる
マンションだと、一歩玄関から足を踏み出すと、もうそこは共有スペース。みんなのスペースです。外に植木を置くこともできません。また、占有部分であっても、工事をする場合は管理組合への届出が必要だったりします。
家の修繕についても、マンションはあらかじめスケジュールが決められていますが、一軒家だと自分の裁量で実施を決められます。
とにかく自由なのが一戸建てです。
建物は減価するが、土地価格は変わらない
不動産の価値は土地と建物です。なんといっても土地です。一戸建ての場合は、建物はもちろんのこと、その敷地はすべて自分のものになります。売るのも自由。
マンションももちろん土地プラス建物という考え方になりますが、土地も建物も自分のものであって自分のものではありません。土地も持ち分として、マンションを購入した個人が持ちますが、あくまでも持ち分として土地の一部を持つだけであり、概念的な持ち分ですから、その部分だけ売却することはできません。
一戸建ての場合は、自分の家の土地は自分のもの。土地をそのまま所有することができます。
一戸建てにしろマンションにしろ、建造物である限りだんだんと古くなって、それに伴って価値が下がってしまいます。土地はそんなことありませんから、例えば30年後に建物の価値はゼロになったとしても、土地は価値を維持して売却することができます。
それぞれのデメリットは?
これまではメリットを紹介してきました。ここからはデメリットを。
マンションのデメリット
果たしてマンションのデメリットとは?
ローンの支払い以外に、定期的な固定費がかかる
便利なマンション。それには対価が必要。毎月管理費がかかってきます。うちのマンションだと7,000円ほど。タワーマンションになると、1万円以上するようです。
そのほか修繕積立金も毎月徴収されるお金です。これも毎月6,000円ほど。しかも最初の方は安く設定されており、5年ごとに価格が上昇します。
まあ、修繕積立金はその名の通り将来的な修繕のための積立金なので、戻ってくるお金とも言えます。ただ、毎月固定で出て行くのは痛いですよね。
それと、駐車場代も必要ですね。これも管理費や修繕費に回るお金ではありますが、やはり毎月出て行くお金です。
固定資産税が高い
固定資産税は土地と建物それぞれに課税されます。
マンションの場合は、土地部分の面積が小さくなるので、土地に関してはそんなに高くありません。
問題となるのが、建物。鉄筋コンクリート製の建物はそもそも税額が高くなる上、耐用年数も長いことから毎年の減少幅が小さくなります。つまり、木造に比べて固定資産税が高い期間が長く続きます。
部屋が狭く、レイアウトの自由度がない
マンションの間取りと言えば、田の字の間取りです。長年採用されてきた間取りであり、住みやすい合理的な間取りではあります。しかし、面白みがありません。我が家も田の字の間取りです。ファミリータイプのマンションであれば、たいていこの田の字でしょう。
新築マンションの場合だと、何パターンか間取りが用意されていたり、多少は設計変更ということでレイアウトを変えることができます。
とは言っても、中の和室を無くして、リビングを広げるといったくらい。大きな変更はできません。一戸建てで言うなら、建て売りを買うような感じです。
一戸建てだと、一から注文して自由なレイアウトで自分の家を作ることができます。
駐車場から玄関までが遠い、洗車できない
一戸建てのメリットの一つは、車に関しての利便性が高いことでした。逆に言えば、マンションは一戸建てに比べると車の利用が不便になります。
まず玄関を出てから、車に乗るまでが遠い。車に乗るまでに、エレベーターや階段など縦の移動が必要です。
特に荷物がたくさんあると大変。最近キャンプわ始めて身に染みて感じています。荷物量が尋常じゃないキャンプ。手で持ち運ぶとなると、大変なことになります。
そこで我が家では、家と駐車場間の荷物運び用にアウトドアワゴンを購入しました。これに積めるだけ積んで、駐車場へ向かいます。
実はこのワゴン、アウトドアの現場では出番がありません。オートキャンプがメインなので、サイトに車を横付けできるから。アウトドアワゴンならぬ、インドアワゴンなのです。いや、マンションワゴンですね。実際にマンション専用の折りたたみワゴンがあれば、結構売れるかも。
上の方の階だと、外出するのに時間がかかる
上にも書きましたが、マンションは外に出るまでに、縦の移動が必要となります。エレベーターがすぐに来れば良いのですが、ちょうど混んでいるタイミングだとなかなか昇ってこないことも。
まだ我が家は低層マンションなのでマシですが、タワーマンションはもっと大変そう。外に出るのに5分くらいかかりそうですね。ギリギリだと電車に乗り遅れます。
自動車や自転車の台数を増やしにくい
自動車に関しては一戸建てでもそうですよね。たいてい1台分とめられるくらいでしょう。ただ、一戸建てだと家の設計によっては、複数台駐車できるようにすることも可能です。
マンションだと、1戸あたり1台が限度です。稀に空いたタイミングで2台目の枠を申し込めることもあるでしょうけど、そうすれば当然2台分の駐車場台が徴収されます。キツイですよね。
自転車も増やしにくいです。子供が大きくなると自転車を購入します。そうやってどんどん自転車の台数は増えていきますが、自転車置き場のスペースには限りがあります。うちのマンションでもすでに結構いっぱいです。子供の小さな自転車は部屋のなかに持って入っています。しかし、いずれ大きな自転車が必要になりますよね。
管理組合への参加が必要になる
マンションは共同住宅。数十から数百の家族が一つの建物に住むのです。そこは一つの共同体であり、村でもあります。100戸程度のマンションであれば、田舎の村よりも人口が多いかもしれません。
そんな多数の人数が住むマンションなので、住民が自ら参加してより良い住環境を実現しなければなりません。管理組合は究極の民主主義なのです。
とは言っても普段の仕事もあるので、参加するのは煩わしいですよね。役員になると時間が取られますし、大規模修繕のタイミングで役員になるとかなり時間を取られてしまうでしょう。マンションに住む以上、マンションを良い状態で維持するために管理組合は重要な存在であり、積極的に参加しなければなりません。何度も言いますが、とは言えめんどくさいですよね。
共同住宅なので、周囲への気遣いが必要
特に上下の騒音ですよね。鉄筋コンクリートのマンションでも、上階でドンドンするとどうしても下の階に響いてしまいます。特に低音が響きます。床下の空気が振動し、下の階とを隔てるスラブも共振してしまいます。これを太鼓現象と言います。
反面高音は響きにくい印象です。硬いものを床に落とした時に発するようなカンという音はあまり聞こえてこないです。やはり、足音などドンドンする音が響きますね。夜中などは歩き方に注意しますし、子供がドンドンしないよう注意しなければなりません。
そして一歩外に出たら、同じ建物内とは言え共有スペースであり、自分のスペースでもありますが他人のスペースでもあります。なのでやたらめったらに物を置くことはできませんし、マナー良くすることが要求されます。ゴミの出し方も注意を払わなければなりません。なので、マナー違反を見かけると、ちょっとイラッとするんですよね。
一戸建てのデメリット
ちょっとマンションのデメリットが多くなりましたね。自分で実際に購入して済んでいるので、裏側が見えてくるからでしょうか。
では一戸建てのデメリットは?
利便性の高い土地だと、マンションに比べて高くなる
土地を購入した上で建物を建てる一軒家。土地価格が高いと、それだけ家を入手するのに必要な金額が大きくなります。
一般的に駅近など便利な場所であれば、 マンションの方がリーズナブルにマイホームを持つことが可能になります。
修繕のため、一時的に大きな出費が発生
一戸建てだと修繕積立金はありません。だからと言って修繕のためのお金を貯めておかないと、後で大変な目に合います。
雨風や紫外線に常にさらされている建物。どうしても年々劣化していってしまいます。雨漏りをするようになるかもしれません。いずれ外壁などの修繕は必要になります。
最近奥さんの実家で外壁を塗装し直したり、雨漏りの箇所を修理しました。100万円以上の費用がかかったそうです。毎月の固定費はありませんが、一時的に大きなお金がかかるのが一戸建てです。
日光が入りづらく、風通しも良くない
マンションの良さは眺望や風通しの良さでした。
一戸建ての場合、周囲に家の無い環境であればそんなこともないのでしょうけど、都市部であればそうはいきません。どうしても周囲に建物があるので、2階建ての一戸建てでは眺望は期待できないでしょう。
また、風通しも悪くなり、夏場は大変暑いです。まさにうちの実家がそうです。マンションの我が家ではエアコン不要なことが多いですが、一戸建ての実家だとエアコン無しだと生活できません。
光熱費がかかる
夏場はエアコン必須の一戸建て。当然電気代がかかります。
そして鉄筋コンクリートのマンションと、木造の一戸建て。断熱性能も異なってきます。マンションの方が断熱性が高く、空調が効きやすいです。家の広さもマンションの方が狭いので、より効率的に冷暖房を稼働させられます。
一戸建てだと、開放感を確保するため吹き抜けにすることがあります。空間が広がって良いのですが、空間が広いということはそれだけエアコンが頑張る必要があるということ。電気代がかかりますね。
階段の登り降りが必要
家の危険箇所。滑りやすいお風呂もそうですし、何より転落の危険がある階段でしょう。
若いうちは問題ありませんが、足腰が弱くなると階段は苦痛になるはず。
いや、若いうちでも問題がありました。数年前に何を思ったのか、限界までスクワットをしたことがありました。足の感覚が無くなってしまい、トイレに行こうと1階に降りようとした時。足に力が入らずにそのままドドドドっとお尻で降りることに。いやー階段は危ないですよね。
セキュリティ面
マンションに比べると、泥棒に入られるリスクは高くなるでしょう。玄関だけでなく、窓や縁側など色々なところから侵入できそうです。
一軒家だと、よく勝手口のついた家がありますよね。台所の奥から外に出ることができます。正面の玄関は重厚なドアで、しっかりとした鍵が着いていても、勝手口は玄関に比べて脆弱な設備になりがち。いつも見るたびにセキュリティはどうなんだろうと感じてしまいます。
まとめ
以上、究極の二択であるマンションと一戸建て、どちらにが良いのか問題について、それぞれのメリットとデメリットを考えてきました。実際に現在はマンションと一戸建ての両方に住んでおり、それぞれの良い面や悪い面を比較できる立場にあります。そんな中で感じたメリットとデメリットをあげてきました。
ただ、どっちが良いという答えはありません。言うなら人それぞれです。個人個人の状況や考え方で異なります。個人的に言えば、マンションの方が良いと考えました。我が家は夫婦共働きなので、駅近や利便性を重視しました。
この記事を参考に、マイホームの購入を検討していただければ幸いです。