「会社のPCがモバイルになって、家に早く帰れるようになった。」
つい半年くらい前まで、会社で使うPCはモバイル化されていませんでした。外回りの営業担当なのに。営業後わざわざ会社に戻らないと、事務処理ができなかったのです。
ようやくモバイルPCとなり、外出先で仕事ができるようになると、大きく状況が変化しました。何より家に早く帰れるように。嬉しい変化ですね。
会社のPCがモバイルに。どのようなメリットがあったのか、ここで報告したいと思います。
どんな環境に変わった?IT環境の変化について
モバイルパソコンに変わる前の機種。実はそれもモバイルPCでした。Windows10になるにあたり、通常のノートPCから13インチのモバイルPCに変わったのでした。
しかし、モバイルなのは形だけ。SIMカードはありませんし、wifiルーターなんてものもありません。
つまり、使い方はこれまでと同じなのに、画面だけ大幅に小さくなってしまったのです。会社としては社内会議時にPCを持ち運べるようにと考えたらしいのですが、無線LANの設備もない地方の営業所には無用の長物でしかありませんでした。
それをしばらく使っていたら、モバイル化されるとのアナウンスが。今使っているPCにSIMを差し込むのかな?と思いましたが、PC自体が入れ替えとなりました。
そうこうしてやってきたのが、今使っているPCです。VAIOのPCです。VAIOってソニー時代から個人向けは強かったのですが、法人向けというイメージはありませんでした。最近は法人向けにも力を注いでいるようです。
そのVAIOのモバイルPC。実はデータはここには入っていません。うちの会社は、かなり情報セキュリティに気を使う会社。PCを外で使って紛失されでもしたら大変です。
実際に使うPCは、仮想環境に置かれています。VAIOのPCは、プレステのコントローラーみたいなもの。Windowsのリモートデスクトップ機能を使って、仮想環境のPCにログインします。
今のPCは、外出先で使用することも想定され、LTEの SIMカードが入っています。外ではLTE回線、社内では有線LANというように、ネットワーク接続を使い分けています。
外で使うLTE回線で、ネットワークの遅さを感じることはほとんどありません。十分使用に耐えます。
社用PCがモバイル化されたメリット
では、会社のパソコンがモバイルとなって、どんな恩恵を受けられたのか。実際に感じたメリットを紹介します。
毎日立ち帰り(直帰)
家に早く帰れるようになったのは、このおかげ。会社に戻らずとも出先で仕事が可能になったので、ほぼ毎日直帰しています。
以前はわざわざ会社に戻って仕事をしていました。会社に戻ってしまうと、あれもこれもとついつい長くオフィスにとどまってしまいます。
現在は新幹線通勤。片道1時間半ほど通勤時間がかかります。夜の7時半に会社を出ても、家に帰るのは9時。帰ってもすぐに子どもがねんねです。
子どもとの時間を増やすことができたのが、モバイルPCの最大のメリットでした。
会社に戻る移動時間の削減
移動の時間って本当に無駄ですよね。ほぼ何もできない空白の時間です。
自分の営業エリアは、営業所から車で1時間ほどの距離にあります。車だと往復で2時間。2時間あれば結構仕事ができますよね。
出先で仕事ができるなら、会社に戻らなくてもOKですし、そもそも出社しなくても。無駄な通勤時間の削減も可能。かなり効率的になります。
顧客からの問い合わせ対応
外出先で、お客さんから電話がかかってきます。「あれの納期どう?」「あれはもうできてる?」
出先で確認手段がなければ、もう途方に暮れるだけでした。
出先にいながら社内システムを閲覧できるので、顧客への回答が即座にできるようになりました。
お客さんとしてもすぐに回答が得られて嬉しいでしょうし、営業自身としても不安をすぐに解消することができます。
隙間時間の活用
帰社後のメールチェック。結構時間を取られてしまいます。移動中やコンビニでの休憩中にチェックできれば、帰社後の時間を削減できます。つまり、早く帰れますね。
会社のスマホでもメールは閲覧できるのですが、添付ファイルが開けないですし、送ることも不可能。結局PCでチェックするしかなかったりします。
商談中に関連資料を提示
例えば商談中に確認したくなったり、顧客へ見せたくなった資料。その場でPCを開いて提示することができます。
従来はそういうことも想定して、事前に必要と考えられる資料をプリントアウトして持参しました。
ただ、商談中に想定外の方向に進むことも。急遽紹介したい商品が思い浮かびます。こういう時に限って、紙のチラシやカタログはありません。会話だけで「こういう商品がありまして、、、」となるより、何かしら画面上で紹介できた方が説得力が増します。
どこでも仕事できる
当然ですよね。そのためのモバイルです。どこにいても会社と同じように仕事が可能。
もちろん好きな時にテレワークだって。
今は新幹線通勤。よく行くのが、広島駅のモバイルコーナー。サッサっと仕事をして家路に着きます。
一応PCのログイン時間が管理されていますので、どこにいても定時までは仕事をするようにしています。
モバイルPC。よくなかった点は?
メリットの方が大きいモバイルPC。ちょっとだけデメリットもありました。
仮想環境の容量が少な過ぎる
最近のPCは、たいてい256GB以上のSSDを搭載しています。
仮想環境のハードディスク容量はなんと20GB。しかもアプリ等で容量が奪われるので、実質的に使えるのは数GBしかありません。
仕事をしていると、当然顧客ごとに日々書類がたまっていきます。仮想PC上に保存すると後が大変なので、別のサーバー上に置くようにしています。
しかし、みんながそうするとサーバー容量の問題も発生します。もう勘弁して欲しいですね。
WEB会議が途切れ途切れに
最近は社内研修など、ほぼZOOMで行われています。
しかし、仮想環境のせいなのか、映像や音声がスムーズに流れません。映像はパワポの資料を映しているだけなので、画面がカクカクでも特に問題ありません。
問題となるのは、音声です。声も途切れてしまうので、何を言っているのか分からないのです。
なので、オンラインの研修の際は、PCとスマホの2つでログインし、音はスマホから聴いています。なんだかなーという感じですね。
画面が小さい
A4サイズのノートPCから、B5サイズのモバイルに変わるので、当然画面サイズも小さくなります。
自分はまだ幸いなことに、フォントの大きさは気になりません。おじさん社員は苦労しているようですが。別途大きなモニターを使っている人も。
画面が小さくなって困るのは、作業領域が狭まることですね。色々ウィンドウを開けて作業をする際、画面が小さいと非常にわずらわしいです。
まとめ
会社のパソコンがモバイル化されて、仕事の環境が結構良い方向に変化しました。今更ながらではありますが。以前よりモバイルを要望してはいたのですが、ようやく実現した次第です。
これからの時代、どこでも仕事ができるのが当たり前になるでしょう。PCがモバイル化されて、ようやく新時代の一歩を踏み出すことができたのでした。
ただモバイルになっただけなのに何を大袈裟に、なんて思われるかもしれません。しかし、企業の仕事のやり方ってなかなか変化できないもので、それが大きく変わりそうな兆しが見え始めたのです。