住のもの (すのもの)

地方都市でマイホームを購入し、家族の幸せを追い求めるブログ

時代の変化により、今後厳しくなりそうな業界を13選んでみた。選んだ理由を説明します。

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2020年11月時点。株価はバブル後の最高値を更新し、春先の大きな下落がウソのような状況となっています。

株が上がっている背景としては、世界的な金融緩和によるジャブジャブのマネーが、株式といった資産に向かっているからです。まさにバブル的な様相です。

一方で企業業績はと言うと、一部最高益を更新している企業もありますが、大半の企業は徐々に戻りつつあるとはいうものの、まだまだ厳しい状況は続いています。

ゲームやテレワーク関連の企業は業績を伸ばし、人の外出が減ったことから鉄道や航空、旅行、外食などが大きく数字を落としています。まさに2極化。しかもこの状況は、一時的なものではなく、このコロナをきっかけとしてずっと続いていくものと考えています。

つまり、このコロナによって、少し先に訪れるはずであった未来が、一気に押し寄せてきたと言えるでしょう。

このような時代の変化の中で、今後この業界は厳しいんじゃないかというものを考えてみました。下に上げた業界に勤める方からお叱りを受けるかもしれませんが、実は自分もその一人だったりします。

 

 

 

 

今後厳しくなりそうな業界13選

時代の変化により、今後厳しくなりそうな業界とは。あくまでも個人的な考えですので、本当にそうなるかは分かりません。また、厳しい産業であっても、富士フィルムのように事業を転換することで、さらなる発展を遂げる企業も出てくることでしょう。企業は変化し続けなければならないのです。

 

ビジネスウェア

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紳士服大手の青山商事は、多数の店舗を閉店し、希望退職を募る決断をしました。スーツの掻き入れ時である入学式や入社式が相次いで中止になったほか、出社することも減りましたので、スーツを着る機会も減少しました。WEB会議の足元はパジャマなんて人も多かったことでしょう。スーツ業界は、各社赤字決算に陥っています。

ビジネスシューズも同じ状況で、リーガルが初の赤字決算を発表するに至りました。

このような苦境は、今だけかと言うとそんなことはなく、今後長期的に需要が減少するだろうと思っています。

というのも、総務省の家計調査によると、スーツへの年間の消費支出はピークからすでに7割ほども減ってしまっているようです。クールビズにより、そもそもネクタイは買わなくなりましたし、シャツだけで過ごすことが多くなりました。自分は営業なので肌感覚で実感しているのですが、真夏の炎天下のもとスーツの上着を着て行こうものなら、見た目の暑苦しさから逆に敬遠されてしまいます。

もともと起き始めていたそのような傾向を、コロナ禍が拍車をかけた形です。きっちりスーツを着ないこと=楽ということが世間に広く知れ渡りましたし、そもそもスーツじゃなくてもいいんじゃないかという意識が芽生え始めています。以前のように消費者がスーツにお金を投じることはないでしょう。自分自身も、1年以上スーツを購入した実績がありません。しかも最後に購入したのは、イオンのブラックフライデーでした。そりゃ紳士服の売上は落ちるでしょう。

紳士服の企業各社も、スーツ以外の事業に力を入れ始めています。例えばAOKIは「快活クラブ」などネットカフェを運営しています。青山商事も、物語コーポレーションの焼肉きんぐをフランチャイズで展開しています。紳士服の企業はロードサイドに大きな店舗を構えています。そうした土地を利用して、別業態の事業を展開しているのです。もしかすると新聞社と同様に、不動産業で収益を得る構造になるのかもしれません。

 

自動車部品

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自動車を作るには無数の部品が必要であり、そのほとんどは自動車メーカーで作っている訳ではありません。数多くのサプライヤーが供給しているのです。自動車メーカーは、サプライヤーから届いた部品をもとに、最終的な自動車の形に仕上げているのです。

そんな自動車部品メーカー。有名どころでは、デンソー、アイシン精機、カルソニックカンセイ、小糸製作所などがあります。海外では、ドイツのボッシュが有名ですね。

自動車を作るにはたくさんの部品が必要なので、部品を作る企業もかなり多く、自動車は裾野の広い産業なのです。自分が住む広島は、マツダのお膝元。広島には、マツダ系の部品メーカーが大小数多く存在しています。

ところがエンジンを使用した自動車が、将来的に消えてしまうかもしれません。各国が二酸化炭素の排出量をゼロにしようなんて目標を掲げ始めています。電気自動車への流れが加速しつつあります。

電気自動車になると、部品点数がかなり少なくなると言われています。それに、エンジン部品を製造していたメーカーは、業態を転換しなければ生き残っていけなくなるでしょう。

恐らく自動車メーカーは、うまく電気自動車や燃料電池車へ転換し、時代の波に乗っていくのではないでしょうか。日夜そうした研究開発を行なっています。そんな流れの中、自動車部品メーカーは苦境に立たされる可能性が高いでしょう。

 

印刷

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菅政権になってから、デジタル化への動きが加速しています。デジタル庁が作られるようです。デジタル化が遅れている行政機関も、すぐにデジタルへと移行してしまいそうな勢いです。

また、このコロナ禍もデジタル化への後押しとなりました。テレワークで会社に出社しないとなると、物理的に紙は使えなくなります。オンライン上では、あらゆる業務が強制的にデジタル化されるのです。

デジタル=紙を無くすこと。つまり、印刷会社への発注がどんどん減少していくことでしょう。

とある商業系の印刷会社の方に聞いたところ、コロナ禍によりチラシなどの販促物が大きく落ち込んだようです。実店舗に行けない状況であったので、チラシを打ってもしょうがないのです。

今後、販促活動もオンラインを利用したものに移っていくでしょう。印刷会社は厳しくなりそうです。

 

鉄道、航空

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すでにかなり大きな影響が出ています。近頃はGoToキャンペーンにより旅行の需要は戻ってきたのでしょうけど、まだまだ以前ほどの需要は戻ってきていないようです。そもそもビジネスユースが壊滅的です。現在は東京方面に行ったり、東京からの出張や来客を禁止している会社が多いです。うちの会社もそうです。大きなユーザーをかかえる東京発着の需要が見込めないのですから、厳しい状況は当然です。

では、この状況は一時的なものなのでしょうか。いや、恒久的なものになると予想しています。というのも、WEBを使えば実際に行く必要の無いことを、多くの人が知ったからですね。ZOOMを使えば、北海道と沖縄でもリアルタイムで商談ができます。今後はよっぽどのことが無い限り、なかなか出張できなくなるでしょう。海外なんて特にそうでしょう。

鉄道のサブスクビジネスと言えば定期券。通勤する人がいる限り、収入が固定されるビジネスでした。どころが、最近定期券を廃止する企業が出始めています。IT系が中心であり、有名なところでは富士通です。オンライン上で仕事ができるのなら、大きなオフィスは不要ですし、交通費もいりません。それに、定期代の支給を廃止すれば、会社としては社会保険料の負担も削減することができ、良いことばかりなのです。

 

はんこ

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脱はんこが盛り上がっています。せっかくテレワークをしているのに、はんこを押すために出社するというようなことが話題になりました。多くの人が、押印の非合理性に気づいたのです。河野大臣のもと、政府も脱押印に向けて動き出しています。政府の業務ではんこが廃止できるものを洗い出したところ、約15,000件の業務のうち、どうしても押印が必要なものは60件弱しか残らなかったそうです。ほぼほぼ押印なんて不要なんですね。

確かに押印って、業務を進める上で結構厄介な存在です。どこの会社も業務はシステム上で進行していますが、間の承認作業のためにわざわざ紙をプリントアウトして、はんこをもらわなければならないのです。監査など色々な理由がありますが、オンライン上ですべて完結できればかなり生産性が上がりそうです。

見積もりや納品書には、会社の角印が押されています。もともと用紙に印鑑のイメージが印刷されていたりすることもあります。ただ、あれって形骸化しており、単なる賑やかしみたいになってますよね。何となく無いと寂しいから押してるみたいな。だって見積書や納品書を受け取る方からすると、その書類自体が必要なのであって、印鑑の有無なんてどうでもいい場合がほとんどです。うちの社内だって、仕入先からの見積書に印鑑が押してあるかどうかなんて問われることがありません。印鑑ではなく、その書類があることだけが大事なのです。本当に押印が必要なものって、契約書であったり公的機関に提出するものだけだったりします。

契約書にも押印を不要にしようという話も出ていますので、ビジネスの現場で印鑑を使用することはかなり減るのではないでしょうか。 

 

百貨店

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地方都市から百貨店が消えつつあり、百貨店が存在しない県も現れました。一時的にはインバウンドの需要で盛り返していたようですが、そもそも売上は継続的に落ち込んでいました。

百貨店のメインの販売品目といえば、やはり服飾関連でしょう。一定以上の年齢の方であれば、服は百貨店で購入するという方もまだまだ多いですが、若い世代となるとファストファッションやショッピングモールに入っているブランドで充分ですし、何か買うのに百貨店という選択肢はほとんど上がってこないでしょう。

このコロナ禍により決算が各社かなり悪くなっています。買い物のあり方が変化しており、自粛が落ち着いたとしても、以前の水準まで戻ることは難しいでしょうし、特に地方の百貨店はかなり厳しい状況が続いていくことでしょう。

 

複写機、オフィス用品

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企業のDXが進行すると、業務の大半がデジタル化され、アナログ的な部分はかなり少なくなります。事務などの作業がデジタル化すると、紙での出力が不要となるでしょう。それに、押印の必要性が無くなると、業務フローに紙は必要無くなります。

今はオフィス一部屋に、必ず一台の複合機が設置されているのが当然ですが、それらが撤去される日はそう遠くないでしょう。

2025年の崖という言葉があります。企業のDXが遅れると、2025年以降年間13兆円もの損失が発生するというレポートが経済産業省よりリリースされました。

日本の企業ってかなり古臭いシステムをずっと使い続けています。ホストコンピューターの時代のものです。しかもいまだに多くの企業で、インパクトプリンタで伝票をギコギコ出力しているのです。

そんなシステムは、導入からすでに数十年経過しており、保守ができる人も限られます。しだいに保守する費用が高額になり、予算がそうしたレガシーなシステムの保守に取られることから、新規の事業への投資が不十分となり、世界との競争から遅れていくのです。

政府も手をこまねいている訳ではありませんから、民間企業のデジタルトランスフォーメーションを推進する施策を続々と打ってくることでしょう。企業のデジタル化のスピードが上がりそうです。

そうなると、今後オフィスでコピー用紙の使用量が減少するスピードが上がりそうですし、近い将来プリンターが要らなくなる日が訪れるでしょう。

 

人材サービス

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RPAやAIが普及すると、人がする事務作業はオフィスから消えていくでしょう。また、クラウドソーシングが盛り上がってきています。クラウド上で、外部の人にアウトソーシングができるのです。

となると会社として事務作業を専門に行なう人を雇う必要性が減っていきます。今現在は、事務の人の存在はありがたいですし、事務の人がいないと仕事が回りません。今後も専門的に事務を遂行する存在は企業に欠かせないのでしょうけど、その主体は上に書いたように機械に置き換わったり、アウトソーシングしたり、そもそも効率化により事務作業自体が減っていくことも考えられます。

ということで、クラウドソーシングの業界は今後も右肩上がりの成長を遂げるでしょうけど、旧来型の人材を派遣する業態は厳しくなることが予想されます。

 

地方銀行

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日本創生会議の増田レポートによると、2045年時点で800以上もの自治体が消滅する可能性があるとし、世の中に衝撃を与えました。東京一極集中が進んでおり、地方の人口は減少の一途を辿っています。

人口が多いほど経済活動は活発になります。経済が活発になれば、さらなる投資や雇用が生じて良い循環が生まれます。ところが地方は人口が減少中。そうなると逆の循環が生まれます。経済規模も縮小してしまいます。

銀行はお金を貸して、その金利で儲ける商売です。地方の経済活動が停滞するなら、お金を借りて投資してくれる企業も減少することになります。

それに小さな企業であれば、銀行は貸してくれなかったりします。最近はクラウドファンディングなどにより、資金を集める方法は多様化しています。そのような別業態との競争が激しくなると、より高リスクな貸出先でも貸さざるを得なくなるかもしれません。

また、銀行にとっては、個人の住宅ローンも大きな収益源の一つです。その地方の人口が減るなら、当然その土地で家を建てる人も減ることになります。

つまり人口が減少していく地方においては、地方銀行のビジネスはかなり厳しくなることが予想されます。

 

住宅

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全国的に増えつつある空き家が問題になっています。その家の住人が亡くなったとしても、子供達は他所で家を買って暮らしていますので、無用の長物となってしまいます。下手に相続すると、固定資産税が請求されます。相続放棄された物件は、年数が経つとさらに多くの相続人が増えてしまいます。そうなると一体誰のものか分からなくなります。日本全体では、所有者不明の土地が九州と同じ面積もあるそうです。

これまで日本においては、新築住宅の供給に重きを置かれており、中古住宅の流通はあまり重視されてきませんでした。税制においても、数十年の年月を経た木造住宅などは、価値がゼロと算定されてしまいます。購入時の優遇においても、新築住宅の方が明らかに優遇されています。

そういうこともあり、他の先進国と比較して過剰に新築住宅が供給され、その反対に中古の市場は拡大しませんでした。海外では、新築の供給が少ないため、中古住宅に価値があり、売買も盛んです。

日本においても、空き家が増え続ける現実があるので、より中古の流通に重きを置かれた政策が取られるのではないでしょうか。それに、ただでさえ少子高齢化により人口が減少しつつあります。現役世代の人数が減り続けていますので、今後家を買う人が減り続けるであろうことは容易に想像できます。

今後は新築を作って売る商売は、行き詰まりが発生しそうです。一方で中古の流通が盛んになれば、リフォームの需要は増えそうです。

 

マスコミ

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独自の取材網により、世界中からニュースを提供する新聞やテレビなどのマスコミ。この憧れのマスコミ業界も今後厳しくなるだろうと予想します。

ただ、世の中にニュースの需要が無くなるかというとそんなことはなく、世の中の動きを知りたいという需要は今後も変わらないでしょう。

人々はどこでニュースに触れるのか。これまでは新聞が中心でしたが、新聞なんて若い人はもはや読んでないでしょう。お年寄りが惰性で購入しているメディアです。我が家でも新聞は取っていません。お金ももったいないですし。

そう、みんなネットでニュースをチェックします。ビジネスマンなら、みんなスマホにNewsPicksのアプリが入っているでしょう。

マスメディアの収入源は広告です。新聞は紙面に広告を出稿してもらうことで、収益を得ます。しかし、みんな新聞を読まずに、ネットで見るようになると、企業も新聞広告を打つメリットが無くなります。

もちろんネットメディアに記事を提供しているのは、通信社であったり新聞社です。ヤフーなどに配信することで収益を得ているのでしょう。このような記事を作る機能としてのマスコミは残るでしょうけど、新聞などの独自の媒体は部数が減っていくでしょうから、広告収入が減っていく中で企業規模を縮小せざるを得ないのではと思います。また、ネットで見るのなら、どの会社の記事かなんて気にしませんから、各社同じ内容の記事を配信してもしょうがないです。いずれ淘汰が始まりそうな気がします。

 

家電

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今後というよりは、もうすでに厳しいですよね。かつて日本の花形産業であった白物家電やAV機器は、ほぼ外資の手中にあります。残っているのは、パナソニックや日立くらいですね。

自分の大阪の実家のすぐ近くには、かつてシャープの本社がありました。うちはシャープの近所というのが少し誇りだったのですが、今ではニトリの店舗に変わってしまっています。寂しい限りですね。

家電の領域は、中国や韓国のメーカーが、安くて品質の良いものを販売しており、もはや日本メーカーのものを購入する理由が薄れてきています。テレビなんてまさにそうですよね。韓国のメーカーのテレビが、売り場の多くを占めています。かつては品質面や機能面で優位性がありました。韓国や中国のメーカーは、安かろう悪かろうの代名詞でした。しかしそんなイメージも覆され、安くて良いものというイメージが定着しつつあります。かつて世界を席巻した日本製がそんな感じでしたよね。

つまりライバルが非常に強くなった業界であり、なかなかこの分野で利益を上げにくくなってきているでしょう。

 

石油

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ガソリンスタンドの店舗数は年々減少しています。車の低燃費化によって、ガソリンの需要は構造的に減る一方なのでしょう。ましてや電気自動車の時代が到来しつつあります。石油業界は今後厳しくなるでしょう。

現にガソリンスタンドの数は減り続けています。地方だと車は必需品ですが、近所のスタンドが廃業したため、給油するのに遠くまで走らなければならないなんてこともあるようです。資源エネルギー庁の資料によると、給油所の数は平成6年(1994年)の60,421か所ピークに年々減少し、平成30年(2018年)では30,070か所と半減しています。国内の需要は減る一方です。

日本の石油業界は、合理化や国際競争力強化のため再編を繰り返しています。出光と昭和シェルが統合したのは記憶に新しいところですし、少し前にはJXエネルギーと東燃ゼネラルが統合し、JXTGが誕生しました。全国のMobilやエッソがENEOSに変わったのもそのためですね。

恐らく今後もこうした傾向は続くでしょうし、エコカーの普及が拍車をかけるでしょう。ただ、燃料電池車が普及すると状況が変わるような気がします。水素ステーションとしての役割を担っていくことでしょう。また、地方への回帰の動きも、石油需要に影響があるのではないでしょうか。地方に住むとどうしても車が必要になります。大都市部で車の無い生活を選択していた方も、地方に住むことで車を使うようになるかもしれません。

 

 

 

おまけ 厳しくなりそうと思ったが、大丈夫そうな業界も考えてみた

時代の流れの中で、一見やばそうだと思った業界でも、よくよく調べたり考えてみたりすると、実はそうではないと思えるものがありました。ベビー用品と旅行・観光業界です。その理由を説明しましょう。 

 

ベビー用品

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赤ちゃんの数が減り続けています。2019年は過去最低の865,239人の赤ちゃんが生まれました。ちなみに2000年の出生数は1,190,547人。やばいくらい減っています。約20年間で、30万人も減少しています。こうして過去と比較すると、恐怖感を覚えますね。

現実的に赤ちゃんの人数が減り続けています。利用する人が減るのですから、当然ベビー用品の需要も追随して減っていくことでしょう。我が家も一時期は毎週のようにアカチャンホンポに通っていました。子育てには何かとアイテムが必要なんですよね。本来は結構需要の大きそうな業界です。

年々赤ちゃんが減っているので、ベビー用品の市場規模も年々減っているのかと思いきや、売り上げは右肩上がりで増えているのです。西松屋チェーンの売上も、年々右肩上がりで拡大しています。子供の数が減る分、一人一人にかける金額が増えているのでしょうし、昨年まではインバウンドの影響もあったようです。日本の粉ミルクやおむつが好まれていると聞いたことがあります。

子供の数は減りつつありますが、子供がいる限り必ず必要な業界であり、需要が無くなることはありません。子育ての界隈もDXが浸透し、イノベーションを起こしながら今後も発展するのではないでしょうか。また、海外に目を向けると、人口が拡大している国がたくさんあります。高品質の日本製のベビー用品は、中国の方がたくさん購入して帰ったように、子供を大切に思う気持ちはどの国でも同じなので、幅広く受け入れられていくことでしょう。

そもそも少子化は日本がかかえる最大の問題であると考えています。少子化の原因としては、若い世代の低賃金や、東京一極集中などがあげられます。政治家だけでなく、国民一人一人もこの問題にしっかり目を向けるべきであると思います。

 

旅行、観光

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旅行会社大手の近畿日本ツーリストが、従業員の1/3を削減し、店舗も2/3を閉店するとの報道が流れてきました。ものすごいリストラです。他の会社でも早い段階からボーナスカットが決定されたりと、厳しい経営環境が続いています。旅行に行きたくても行けない状況でしたから、当然の結果でもあります。インバウンドのお客さんもパタッと見なくなりました。

ただ、今の状況が収まると、旅行の需要は回復すると思います。現にGoToキャンペーンは活況ですし、各地域が個別に販売するクーポンも、販売してすぐに売り切れるような状況です。みんな旅行に行きたいのです。我が家もGoToと地域のクーポンを組み合わせて、格安で旅館に泊まってきました。ありがたい施策です。

海外旅行は当面不可能でしょう。海外ではまだまだ収まる気配を見せません。海外旅行が無いと旅行業界は厳しいのは事実ですが、JTBの調査によると2019年の国内旅行消費額は10兆4,400億円、海外旅行消費額は4兆4,800億円となっており、国内旅行の方が断然規模が大きいのです。ただ、国内旅行の延べ人数が2億8,490万人、海外が2,000万人であることを見ると、断然旅行1回あたりの消費額は海外旅行が大きいことが分かります。

今後高齢化により、リタイヤ世代の旅行需要が増えることが予想されます。恐らく国内旅行が多くなるでしょうし、余裕のある高齢者が多く旅行することで1回あたりの旅行金額を押し上げる効果もあるでしょう。国内旅行のマーケットが拡大しそうです。

また現在の状況が収まれば、海外旅行に行きたいという需要も、これまで押さえつけられていた分爆発するのではないでしょうか。

今の苦境を見る限り、旅行会社は厳しそうだなと思っていたのですが、実はそんなことないのかもしれません。個人で旅行する場合、自分で交通手段や宿を予約する方法もあります。しかし、安いビジネスホテルではなく、それなりのホテルや旅館に泊まりたい場合、旅行会社を通じて新幹線も宿もパックで取った方が、割安だったりする場合が多いんですね。薄利多売のビジネスではありますが、人々の旅行に行きたいという思いはずっとあり続けるでしょうから、旅行会社も生き残っていくのではないでしょうか。

とは言っても、対面型の営業は消えていくかもしれません。若い世代はみんなネットで予約しますし、今後年を取ったからといって店舗に足を運ぶことはないでしょう。となると経費のかかる店舗は、閉じていくことなるのでしょう。ネットの対応が遅れると、かなり厳しくなりそうですね。

 

 

 

まとめ

以上自分なりの独断と偏見で、この時代の変化において今後厳しくなりそうな業界を考えてみました。このコロナ禍によって、それらの変化がかなり早まった印象です。よく10年先を見せられているとも聞きます。

今はテレワークやDXなどで、IT界隈が活況です。この傾向はこれからも続くでしょう。しかし、どのような産業であっても、いずれ必要とされなくなる日がやってきます。かつて写真といえばフィルムカメラでしたが、デジタルカメラにとってかわられました。そのデジカメもスマホにその地位を奪われつつあります。自分もデジタル一眼を持っていますが、スマホでも十分きれいな写真が撮れるので、ほとんど出番はなくなりました。

また、ワープロやCD-R、古くはフロッピーディスクなど、オフィスの現場でもその役割を終えた物はたくさん存在します。いずれ「昔はどのオフィスにも複合機というものがあって、トナーを変えるのが面倒だったんだよ」なんて話をしているのかもしれません。

昔は選択と集中という言葉がもてはやされました。GEのCEOジャック・ウェルチが広めました。選択と集中によって、GEを世界的な大企業に成長させたのです。

ただ、昨今のIT企業を見ると、選択と集中とは逆の戦略を取っているようです。例えば楽天はネット通販だけではなく、銀行や証券、携帯電話にも進出しています。LINEも似たような取り組みをしています。

過度な選択と集中はかなりリスクが高いでしょう。シャープは、液晶に集中的に投資し過ぎたせいで、身売りする事態にまで陥ってしまいました。今のIT企業のように、色々な事業に継続的にチャレンジしていかなければ生き残っていけないのでと思います。