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定時に帰れば良いことしかなかった件について。実際に感じた定時に帰るメリットを5つ紹介。

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少し前までは夜の8時や9時まで残業する、しかもサービス残業が当たり前でした。ブラック企業が話題になったこともありました。自分が学生の頃、某巨大掲示板にはブラック企業のランキングみたいなものも頻繁に書き込まれており、就活時に参考にした方も多いのではないでしょうか。ほんの数年前までまさにそんな状況でありました。

しかし、昨今の働き方改革の動きから徐々に労働環境は変化してきました。大手広告会社で起きた悲しい事件が発端でした。24時間働けますか?や5時から男の日本人が持っていた、労働に対する意識が変わり始めたのです。

そしてこのコロナ禍。テレワークが一気に普及し、オフィスで長時間のサービス残業をすることに対する不合理さを多くの方が実感したのではないでしょうか。

自分自身、近頃はなるべく定時に近い時間で会社を出ることを心がけています。新幹線通勤で、通勤時間が長いということもありますが。

そして定時で帰ると、世界が変わります。良いことしかありませんでした。定時最高です。まあなかなか定時ジャストに帰れる訳ではありませんが、なるべく残業時間を少なくしています。

定時で帰るとどんな良いことがあるのか。プライベートが充実するのは当然のことですが、労働時間が減ってしまうのに会社の仕事でも良い影響があったのです。

今回は、実際に経験した定時で帰るメリットを5つ紹介したいと思います。

 

 

 

 

最近の会社の様子、自分の状況

うちの会社でも、全体的に帰社時間が早くなっている印象です。朝の出社時間も、早く来ると逆に指摘されるようになっています。

景色が一変しました。少し前まで、朝早く来るのは正しいことであり、そうあるべきであるという認識が支配的でした。まさに自分が入社した当時はそのような考え方がスタンダードであり、いつも始業時間である朝9時の15~20分前に出社するのですが、「もっと早く来い」であったり、「せめて8時半までには出社しろ」なんて言われてよく指導されたものです。朝早いのが苦手なので、頑なに出社時間は変えてきませんでした。ところが、今では180°逆のことを言われる訳です。朝の時間も言ってみれば時間外労働であり、積み重なると規制時間からオーバーしてしまいます。

とは言っても、おじさん達は遅い時間に来ることに罪悪感を感じるのか、それとも長年の慣習を変えにくいのか、ずっと朝早い時間に出社されているようです。まあ、混む時間を避けたいといった理由もあると思いますが。

会社によっては、8時50分くらいまで建物に入ることすらできないなんてところもあるようで、かなり徹底しています。混雑を避けて早く出社した人は、近くの喫茶店などで時間を潰すようです。大阪のかなり大手企業の事例です。

 

朝の出社時間をうるさく指摘されるのと同時に、帰る時間も早くなってきました。改正労働基準法の残業規制では、月に45時間、年間で360時間を超えると罰則が科せられます。それにより、各企業はかなり残業時間に対してはピリピリムードのようですし、うちの会社も例外ではありません。

数年前までは、残業するなと言っても仕事があるからしょうがないだろうといったムードが一般的でしたが、それが今回の法律改正そしてコロナ禍で大きく変化しました。それ以前は、早く帰れと口では言っていても、周りの目があるからか、早く帰りづらい雰囲気が蔓延していました。というのも、早く帰る=仕事をしていないという文化の中で長時間過ごしてきたので、帰るに帰れないチキンレースが行われていたのでした。

長年培われた雰囲気を変えるには、きっかけが必要だったのです。誰もが予測しなかったきっかけがやってきました。仕事量が減るどころか、そもそも会社に来るなと言われる始末です。長時間オフィスにいてなんぼの世界が、オフィスにいないことが正義となりました。正反対の状況に変わってしまったのです。そうなりゃ皆さん安心して帰れます。

そうこうして定時過ぎ(さすがに定時ジャストは帰りづらい)に帰るようになりました。うちの会社の定時は18時。基本的に19時までには会社を出るようにしています。周りの社員も全体的に帰宅時間が早まってきたす。

上でも書いたように、新幹線通勤をしているのでただでさえ家に帰る時間が遅くなります。残業時間を減らして、労働時間を短くする取り組みは大変ありがたいですね。遠慮なく失礼させていただいています。

また、自分は営業職であるため、必殺技が使えます。そう、直帰です。直帰を多用することで、家に帰る時間が大分早くなりました。また、直帰をすることで、いちいちオフィスに戻ることの時間の無駄さを認識することができました。営業活動を終えると、会社に戻って仕事をするのが当たり前でしたが、18時を過ぎてから仕事をするのも、翌朝それをするのも、仕事の進み方ってほとんど変わらないんですよね。なんとなくその日のうちに片付けてしまわなければと考えていましたが、明日の朝でいいやと思えるようになりました。

そして、早く帰るようになると、そのメリットが色々と見えてきました。では、帰宅時間が早いことで、どんな良いことがあったのか。ご紹介しましょう。

 

 

定時に帰るメリット

残業規制、コロナ禍を経て、以前より帰宅する時間がかなり早くなりました。定時近くに会社を出るようにすると、メリットが5つありました。一つずつご紹介します。

 

 

 

家族と過ごす時間

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特に晩ご飯ですよね。家族とご飯が食べられます。これってごくごく普通なことに思えますが、8時や9時に帰宅するのであれば、家族が食事を終えた後に一人で食べざるを得ません。

そういえば、最近まで平日に家族とご飯を食べた記憶がありません。それが普通のことと思ってきましたが、そんなの普通じゃないですし、幸せではないですよね。

以前社内でこんな会話を聞いたことがあります。管理部の部長が忙しくしている社員にかけた言葉です。「最近忙しいから、休みの日しか子供に会えないやろ」小さな子供がいる社員です。毎日遅い時間の帰宅になるので、帰る頃にはすでに子供は夢の中。月~金の平日は、子供の寝顔しか拝めないのです。子供と会話できるのは、1週間のうち2日だけ。毎日会話したいですよね。

有名な自己啓発本である「7つの習慣」。プロローグの部分にこんな文章があります。自分の人生を終えようとしている時、もっとオフィスにいればよかったと後悔するだろうか。

当然もっと家族との時間を大切にすれば良かったと考えるに違いありません。特に子供が小さいうちは、早く帰りましょう。

 

完訳 7つの習慣 人格主義の回復: Powerful Lessons in Personal Change

 

自分が成長する時間、自分を助ける時間

自分の時間が増えることも大きなメリットです。家に帰ってご飯食べて寝て、そして起きて会社に行って。以前はそんな生活が当たり前でした。

平日でも定時で帰れば、たくさんの時間が余ります。自分の自由な時間です。投資の勉強をしてもいいでしょうし、キャリアアップのための勉強、運動、副業など、何をしてもいいのです。

この時間ってこれからの時代、かなり重要になると思います。この時間があるかないかで、その後の人生の幸福度が大きく異なってくると思います。

最近、早期退職といったリストラに関するニュースをよく目にします。もともと日本は終身雇用が根付いており、一つの会社に就職すればずっとそこに所属しますので、会社の仕事以外の事項に関しては、特に勉強する必要もありませんでした。

近頃は状況が大きく転換し、終身雇用は過去のものになりました。個人個人が会社に依存しない方法を身につけなければならなくなりました。会社を辞めても、何とかなるスキルを身につけなけらばならないのです。

自分の時間を確保できることはかなり大切なのです。特に副業により、メインの仕事とは別の収入源を確保できれば、人生が大変有利になります。つまり、定時で帰ることで、リスクヘッジのための時間を得ることができるのです。

 

仕事が効率的になる

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締め切りを設定すれば、それに何とか合わせようと頑張りますよね。帰社時間も一緒だと思います。定時に帰ろうとするなら、それまでに仕事を一区切りつけなければなりません。今日中に終わらせておかなければならない仕事なら、何とか時間内で終了しなければ。

以前は早い時間に帰りにくい雰囲気と相まって、時間はいくらでもあるような感覚でダラダラと仕事をしてしまいがちでした。当然生産性は落ちるでしょうし、家に帰るのも遅くなります。よくよく考えると、これって会社にとっても個人にとっても良いことではありませんよね。パッと終わらして、パッと帰らなければなりません。

そして、定時に帰るという強い意志を常に持つことこそが重要です。常に頭の片隅にその意識を持ちながら仕事をすれば、自然と効率的になっていくんですよね。作業自体も素早くなりますし、無駄な作業は省くべしという意識が生まれます。

 

 

 

無駄の仕分け

仕事は7割で良いといつも考えています。

人の仕事を見ていると、それ別にしなくてもいいでしょであったり、そこまで丁寧にしなくても、なんて思うことがよくあります。資料だってすごく時間かけて作成される人もいますよね。

少しずつ無駄な作業は無くさないと、帰る時間がどんどん遅くなります。ところが、会社組織ってちょこちょこ作業を増やす傾向がありますよね。何か問題が起こったりすると、その対策として新たな書類を作成したり、チェックする項目が増えたりと、やるべきことが増えます。問題が起こるたびに同じことが起こるので、どんどんどんどん作業が積み重なります。例えその問題が個人的な悪意によるものであったとしても、組織としてシステム的に同様の事態を防ぐためなのか、ちゃんとやってる従業員も同様に余計な作業が課されます。

個人的には、削ることに力を入れなければならないと思います。しかし、会社組織は足していくことばかりです。そして、無駄と思いつつも、会社で仕事をする以上ルールはまじめに遂行しなければならないという考えが強く蔓延っており、削ることを考える自分は不真面目な社員みたいな感じで捉えられてしまいます。

日本の会社は生産性が低いとよく言われますが、そうした付け足しの文化と、真面目?な意識が原因なのかもしれません。

長々と書いてきましたが、要するになるべく無駄は省くべきであるということです。より本質的なことにだけ力を入れます。定時に帰るということは、限られた時間内でなすべきことをなさなければならないのであり、不必要な作業までやってる時間はありません。そこで冒頭に書いた7割です。無駄なことと思っても、ルールであるという理由で結局はやらされることになります。それならある程度の基準だけを満たして、提出したという事実を作ってしまうのです。完璧は目指さずに、7割を目的とするのです。また、資料を求める方も、時間をかけて完璧な資料を求めるよりは、何でもいいからさっさと出してくれというのが、本音のところでしょう。7割でスピードを重視するのは、ウィンウィンになり得るのです。

そうした意識を持って仕事に取り組むと、無駄な作業が見えてきますし、そのような作業が以前にも増して煩わしく感じてきます。なるべく無駄を削ったり、他の人に振ったりするようになりますので、より自分のなすべき本質的な仕事に力を入れられるようになります。より価値を生み出せるようになるでしょう。

 

エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする

 

評価が上がる

以前は朝早く来て、誰よりも遅くまで働くことがすばらことだと思われてきました。口では早く帰るよう言うのですが、心の奥底ではそうした働き方が良いことであると感じてしまうのです。

しかし、2019年4月から施行された改正労働基準法により、基本的に月の時間外労働は45時間までに規制されることになりました。以前は、労働組合との合意があれば、無制限に働かせることができました。いわゆる36協定ですね。何のための労働組合かって感じですよね。本来この36協定にも上限の規制はありましたが、あまり守られていなかったようです。今回の法改正は、その規制を厳格化するのが目的です。

残業時間の上限規制には、罰則まで設けられました。違反すると、使用者は6ヶ月以下の懲役か、30万円以下の罰金が科せられます。企業からすると30万円程度の罰金は痛くも痒くもないのでしょうけど、それよりも逮捕者が出るなどニュースになるのがもっとも避けたい事態です。世間からブラック企業認定され、顧客との取引を失うでしょうし、優秀な人材に避けられるようになります。

罰則まで科せられるのなら、遵守せざるを得ません。この法改正、そしてコロナも相まって180°雰囲気が変わりました。うちの会社の様子は上に書いた通りですが、恐らく日本中の企業で同様のことが起こっているのでしょう。残業時間はかなり厳しくなり、上限を超えそうな社員には指導が入ります。定期的に、個々人の残業時間がメールで配信されたりもします。

そうなると、パッと帰りつつもきっちりと成果をだすのが、もっとも優れた社員であるという評価になるでしょうし、残業時間が人よりも少ないというだけで、一定の評価を受けられるようになるでしょう。

 

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社会全体にも良い影響があるはず

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帰宅時間が早くなると、家族との時間が持てますし、自分自身の時間も確保することができます。そうなりゃお金使いますよね。

我が家では外食が増えました。今まで平日に外食するなんて、ありえないことでした。外食といっても、安いチェーン店ばかりです。近所のサイゼリアや、くら寿司はま寿司などに行くことが多いですよね。そういうりリーズナブルなお店であっても、平日に外食するって特別な感じですし、幸せな時間ですよね。

家族との外食ではなくても、ジムや習い事に行ってもいいでしょうし、飲みに行ってもいいでしょう。会社帰りでも、釣具屋やアウトドアのお店の閉店時間に間に合うかもしれません。

日本のサラリーマンの帰宅時間が早くなれば、社会全体の生産性が上がるだけでなく、確実に消費が増えるでしょうから、いいことしかないような気がします。

 

まとめ

そもそも現在は、転勤により広島から岡山へ新幹線通勤をしているのであり、通勤にかなりの時間を要します。家から会社まで、ドアtoドアで1時間半ほどかかっています。19時に会社を出たとしても、家に帰るのは夜9時前。以前より早く帰るのは、必然だったのです。

そして、なるべく残業時間を少なくすると、いいことばかりなことに気がつきました。仕事を頑張ること=長時間働くことという考えを以前は持っていましたが、それはとんでもない間違いだったのです。それに仕事だけが人生ではありません。人生において大切なものって、仕事ではなく家族であったりプライベートなことですよね。たくさんの時間を仕事に割くというのは、幸せとは程遠い行為でもあるのです。

今、夜の8時や9時まで働いているのなら、まずはせめて1時間帰宅時間を早めてみましょう。それを1週間くらい継続してください。見えてくる世界がこれまでとは変化してくるはずです。早く帰ると、いいことしかないって分かるでしょう。家に小さい子供がいるのなら、それこそ早く帰ってお風呂に入れてあげましょう。その方が、会社で資料を作るより、1,000倍くらい良い思い出になりますよね。

まあ、周りの目が気になるかもしれません。しかしそれは、思い込みであることが多いと思います。周りはそんなに気にしていません。そもそも周りが自分のことをどう思うかなんて制御できないのですから、そんなことに気を使ってもしょうがないですよね。

自分に置き換えて考えてみましょう。同僚のAさんが定時に帰ったとして、何か強い憤りみたいなものを感じるでしょうか。「今日は早いな」くらいですよね。翌朝にはAさんが何時に帰ったかなんて覚えてもいないでしょう。確かにAさんが今日中にしなければならない仕事を放り出して帰るのなら、腹が立つでしょうし、Aさんに問題があると思います。きっちり仕事を終わらしているのなら、何も思わないですよね。そう、仕事が終わったら、サッサと帰ればいいのです。

 

嫌われる勇気