コールマンのタフスクリーン2ルームハウス。ファミリーキャンプデビューから、5回ほど使用してきましたので、ここでレヴューを書いてみたいと思います。
ファミリーキャンプを始めようと思い至ると、まずテントを探し始めます。そんなファミキャン初心者の多くの方が、このテントに遭遇して検討の遡上に上がるのではないでしょうか。ファミリーキャンプとして定番のテントですし、ネットはもちろんのことスポーツ用品店でも普通に売られています。言ってみればどこにでもあるテントであり、キャンプ場でも被る可能性も高いです。実際同じテントのファミリーをたくさん見かけました。ただ、定番になるということは、やっぱりそれだけいいテントなのです。
今回のレヴューが参考になれば幸いです。
コールマン(Coleman) テント タフスクリーン2ルームハウス サンド 4〜5人用 2000031571
タフスクリーン2ルームハウスのレヴュー
何度か使用して、良い点と悪い点が見えてきました。良い点ばかりではなく、もちろんどんなテントにも欠点はあります。そんな欠点も紹介したいと思います。
実際に使用して感じた良かったポイントと悪いポイントを、それぞれ紹介していきましょう。
良かったポイント
ではまず、良かった点から。いいテントなので、たくさん良いポイントがありました。
一人でも建てられる
一般的なドームテントと同様に、スリーブにポールを通して立ち上げます。結構大きなテントなので、一人で立てるのは難しそうに思えますが、問題無く立てられます。いや、問題無いというとウソになりますね。テントの重量が重いので、良くない立て方をするとポールを折ってしまう恐れもあります。詳細は下の悪いポイントで書いています。
ポールをスリーブに通して、下部の金属に差し込みます。メインポールの4隅のうち3か所を差し込んだところで、立ち上げつつ最後の1か所に差し込みます。ここでスリーブを引っ張りつつテント全体を持ち上げていくことで、うまく立ち上がります。このスリーブを引っ張りながらというのがポイントで、これを怠るとポールの1か所に重さがかかってしまい、折れる原因となります。このポイントを抑えれば、問題無く一人でも設営可能です。
小さいドームテントだと、クロスで計2本のポールで立てますが、このテントは5本のポールを使用します。とは言っても、メインの部分を立ち上げれば、後は立った状態でスリーブに入れて差し込むだけなので簡単です。
寝室となるインナーテントは、フック式となっています。上部の輪っかにインナーのフックをかけるだけなので、非常に簡単です。昼間はインナーをかけずに広く使って、寝る前にパパッと設置するという使い方もできると思います。
ペグを打たなくても立つ
ドームテントが大きくなったようなものなので、ペグは一旦立ち上げてから打つことになります。もちろん風の強い日は、ペグを打ちながらの設営になりますが。
なので、立ち上げてからでも移動させることができます。サイトの広めの場所で立ち上げてから、好きな場所に移動することもできます。向きにしても、もう少しこっちの方が便利かなと、立ち上げてからも変えたくなりますよね。立ち上げ後に動かせるのはかなり便利です。
ただテント自体が巨大なので、一人では難しいです。2人以上で行なってください。2人でも完全に持ち上げることができないので、引きずるようになります。移動するといっても、少しだけにしておきましょう。
もちろん位置が決まったら、ペグを打ってください。テントがきちんと張れませんし、強い風が吹くと飛んでいってしまいます。
広いインナールーム
インナーテント、つまり寝室も結構広いです。公式には4〜5人用とされており、大人4人ならゆったり寝られると思います。5人だと窮屈でしょう。
インナーテントは真上から見ると台形になっています。前室側が広くなっており、3.2mもあります。幅の狭い側でも2.45mあります。長さは2.3mあるので、背の高い人でも余裕ですね。どんなマットやコットでも縦に並べられる広さがあります。ダブルサイズのエアーマットでも、2枚置くことができるでしょう。
うちは子供一人の3人なので、かなり余裕があります。家の寝床よりも広いです。
前室も十分な広さ
タープを別で買う選択をせずに、まずは2ルームテントのみでファミリーキャンプを開始することにしました。前室がリビングスペースとなり、キャンプ中はほぼそこで過ごすので、広さが重要な要素となります。
今のところ家族3人だと、十分な広さです。今はテーブル2つと、椅子を3つ中で使用しています。クーラーやツールボックスを前室の中に入れても、まだ十分な広さがあります。
キャノピーも付属のポールで広げて使うので、まだ使い切れてないくらいです。ポールを買い足せば、左右のキャノピーも広げてタープとして使用できます。
ベンチレーション
内部で空気を循環させるためのベンチレーションがついています。これにより涼しく過ごせるのでしょうが、あまりその点は実感できていません。だって比較対象がありませんし。
ただ、これまでのキャンプで言えることは、内側が結露で朝びしょびしょになっているということはありませんでした。ベンチレーションが機能しているのかもしれません。
専用のシートも良い
テント本体と同時に、専用のシートのセットも購入しました。テントの下に敷いて、ボトム部分を守るグラウンドシート、テント内部に敷く少しクッション性のあるシートがセットとなっています。
サイズがテントに合わせて作られています。やっぱり専用品っていいですよね。このテントは、インナーが台形の形をしており、社外品だと合いません。専用品だとピッタリと収まります。
グラウンドシートは、インナーテントと同様にテント本体の輪っかにフックで引っ掛けます。なのでズレません。
このテントを買う場合、専用のシートセットも同時に購入されることをおすすめします。
コールマン(Coleman) 2ルームハウス用テントシートセット 2000031860
メッシュで虫をシャットアウト
タープだと虫がリビングを通行し放題です。2ルームテントだと、3面を全開することもできますし、メッシュにすることもできます。もちろん寒い時期だと、すべて閉じて外気をシャットすることも可能です。ただ、下から冷気が入ってきそうなので、真冬はおすすめできないかもしれません。
我が家では左右の2面はメッシュにしておいて、正面はキャノピーも立てて全開にしています。キャンプは自然の中での開放感を楽しむのも目的なので、すべてメッシュを閉じてその中に閉じこもるのは楽しくないですよね。蚊取り線香で、ガードしましょう。
このように使用すれば、タープほどの開放感は得られませんが、虫を抑えつつも自然を楽しめるのでおすすめです。
キャノピーを広げてタープ要らず
上記の通り、我が家では左右の面はメッシュにしておいて正面はキャノピーを付属のポールで立てて使用しています。
こうすることでリビングスペースをより広く使うことができます。左右のキャノピーも同様に立てられるので、ポールを買い足せば色々使い方の幅も広がりそうです。
悪いポイント
良い面ばかりではなく、使い勝手が悪かったり、欠点もあります。ご紹介しましょう。
メインポールが折れやすい?
一度折ってしまいました。上でも書いたように、テントを立てる際にスリーブを引っ張りながら持ち上げないと、ポールの1本にテント全体の荷重がかかってしまい、グニャっと曲がってしまいます。
大鬼谷オートキャンプ場で、それは起こりました。広島県内ではかなり人気のキャンプ場です。かなり楽しみでした。意気揚々とテントを広げて立て始めたところで悲劇が起こったのです。それまで何度か使ってきましたので、気の緩みがあったのでしょう。スリーブを引っ張ることを忘れて、無理やり立てようとした瞬間!ありえない角度で曲がっているポールが目に入ってきました。この瞬間チーンです。キャンプ終了です。強力なテープがあれば、ペグを添え木にして簡易的な補修もできましたが、テープも持ち合わせていませんでした。泣く泣く帰ることになってしまいました。
帰ってすぐに、キャンプ用品店で替えのポールを注文した次第です。1万円でした。痛いですね。まあ、ポール代よりキャンプが途中で終了となったことの方が残念でしたが。
もしこのテントを購入されましたら、この点はお気をつけ下さい。ただ、替えのパーツがすぐ手に入るのもコールマンの強みであると認識した次第です。
重い、でかい
大型のテントなので、かなりの重量があります。収納した状態も大きいのですが、持ち上げるとこれまたかなり重いです。16kgもあります。うちの奥さんだと、持ち上げて車に乗せられません。(本気出せばできるのかもしれませんが)別で持っている登山用のソロテントが1.8kgくらいなので、えらい違いです。
なので女性だけだと厳しいかもしれません。それに大きいので、他のキャンプ道具のことも考慮すると、それなりに荷室が広い車が必要です。
前室にランタンをかけるところが無い
インナーテントの内部には、入り口の上部に輪っかがついており、そこにランタンを下げることができます。
しかし、前室部分にはそのようなランタンをかけられそうなとこが無いのです。前室が広くてリビング的に使用することを前提としたテントなので、是非前室にも照明を設置できるような工夫が欲しかったですね。
メッシュだと風通しが悪い
家の網戸もそうですが、全開するのに比べてどうしても風通しが悪くなってしまいます。夏場のキャンプで、虫を避けるべくメッシュで閉め切ると、かなり暑くなってしまいます。結局全開にすると、タープでも良かったということになります。まあ、これはこのテントだけというよりは、2ルームテントすべてに当てはまりますね。
ただ、キャノピーをタープ的に活用することで、メッシュとタープのいいとこ取りができそうです。
インナーのフックが硬い
これはインナーテントを設置するときのことです。基本的に引っ掛けるだけなので、インナーは簡単に設置できます。ただ、硬いのです。
上部のフックは文字通り引っ掛けるだけなので、なんでもありません。問題はボトム部分のフック。計6箇所止めなければなりません。ボトムは屋根と違って、フックがカラビナのようになっており、押して隙間を作ってテント側の輪っかに通します。この押さえて広げるとこが硬くて、指が痛くなるのです。最近コツが分かってきたのでマシになってきましたが、当初は6箇所全てとめるとなるとなんだか憂鬱な気持ちになるくらい苦労しました。
まとめ
以上タフスクリーン2ルームハウスを購入して、何度かファミリーキャンプで使用した経験から、このテントの良い点と悪い点を書いてきました。
悪い点もありますが、総じて言うと初めてのファミリーキャンプにおすすめのいいテントです。広くて使いやすいですし、立てやすいと思います。立て方についても、YouTubeにたくさんの動画が上がっていますので、事前に勉強できます。この点マイナーなテントだと辛いですね。
もっと安いテントもありますが、2ルームテントとしてはリーズナブルです。最初から安物を購入するのではなく、ちゃんとした有名ブランドのものを購入した方が満足できるでしょうし、長続きするでしょう。
注意点はメインポールです。自分も一度折ってしまい痛い目に遭いました。立て方さえ気をつければ大丈夫です。それにパーツが破損しても、すぐに取り寄せできるのもコールマンの強みですね。
このテントのシリーズで、品名の後ろにプラスがついたテントがあります。日光によりテント内部が熱せられるのを防ぐ塗料が使用されており、夏場でも涼しく過ごせるようです。キャンプ場でも良く見かけます。
今回ご紹介したテントと比べて3万円くらい高くなりますが、思い切ってそちらにするのもアリかもしれません。